最近、若い方たちの間で注目されているのが、短期間だけ地方にプチ移住して短期で働くという働き方。
この働き方の良いところは、それぞれの土地の雰囲気を味わいながら、マンネリ化せずに新鮮な気持ちで仕事ができることです。
そんな働き方にぴったりなのが「コールセンター」です。
今回は、コールセンター15年のプロが「初めての方のコールセンター選び」について詳しく解説します。
「コールセンターって難しそう…」
「一度もやったことがないから心配…」
という方にもわかりやすく解説していますので安心してくださいね。
・某大手コールセンターにアルバイトとして未経験で入社
・2年後契約社員となりリーダーに昇格
・さらに5年後、SV(スーパーバイザー)に任命されオペレータ指導にあたる
・地区のエリアマネージャーに昇格し、採用や新規プロジェクトの立ち上げに関わる
コールセンターの仕事をする前に知っておくべきこと
「コールセンター」という単語を見聞きしたことがある人は多いかもしれませんが、具体的な仕事内容については実際に働いてみないとイメージしにくいでしょう。
ここでは、コールセンターの仕事をする前に事前知識と知っておくべきことを詳しく解説します。
コールセンターってどんな仕事をするの?
「コールセンター」とは、お客様から企業にかかってくる電話を受けたり、サービスの案内をするために、こちらからお客様に電話をかける仕事をする事務所のことです。
実際に電話を受ける担当者の事を「オペレーター」「コミュニケーター」などと呼びます。
会話中に困ったことがあれば、手をあげてSV(スーパーバイザー)を呼び、指示を仰ぐというのが一般的です。
コールセンターの仕事の種類と特徴
コールセンターの仕事は、「受信(インバウンド)」と「発信(アウトバウンド)」の2種類です。
それぞれ詳しく解説します。
「受信(インバウンド)」の特徴と種類
「受信(インバウンド)」は、一言でいうと「電話を受ける」仕事です。
具体的には、
- カタログ通販会社にかかってくるお客様から注文を受ける
- コロナの問い合わせ窓口で病院を案内する
- 化粧品会社で、製品の使い方や成分などの問い合わせに答える
などです。
その内容によって、コンスタントに電話が入る仕事もあれば、1時間に数本しか電話が鳴らないものも。
待機する時間が発生するのが、「受信(インバウンド)」の特徴です。
「発信(アウトバウンド)」の特徴と種類
「発信(アウトバウンド)」は「受信(インバウンド)」と逆で、「電話をかける」仕事です。
仕事の種類は、
- カードの支払いが遅れている顧客に対する催促
- 商品のセールス(ひかり回線、季節の食べ物、保険など)
- 化粧品購入者に対するアフターフォロー
などです。
「発信(アウトバウンド)」は基本的に、休憩時間やトイレタイム以外はコンスタントにかけ続けなければなりません。
また、私たちも日常的に経験していますが、自分に関係のないセールスは話を聞かないのと同じように、電話をかけても名乗った途端にガチャ切りされることが多いのも「発信(アウトバウンド)」の特徴です。
コールセンターの時給はどれくらい?
コールセンターの時給は、「地域」や「仕事内容」によって大きく異なりますが、他の職種より若干高い傾向にあります。
なぜなら最近はコールセンターの数が増え、どの企業もスタッフの確保に必死だからです。
タウンワークの調べでは、一番時給が高いのが三重県の2,141円、次いで岐阜県の1,833円、一番低い島根県でも966円と、かなりの高単価であると言えるでしょう。
仕事内容で比較すると、お客様へ電話を掛けて商品やサービスの営業をする通称「テレアポ」の時給が高めで、アポイントが取れたり商品が売れると、時給+「インセンシティブ」が加算される仕事も少なくありません。
参考:コールセンター・テレオペのアルバイト・バイト・パートの平均時給|タウンワーク
コールセンターで働くために必要なスキル
時給も比較的高く、電話の受発信が主な仕事内容となるコールセンターでのお仕事。
ここでは、コールセンターで働くにあたり必要なスキルについて解説します。
基本的なパソコン操作
コールセンターのオペレーターさんは、受信なり発信なり、お客様と会話をしながら会話の内容をパソコンに記録する必要があるため、基本的な入力スキルが必須です。
ちなみに通販の受注などは、専用のシステムを使って商品の詳細ページを開きながら別タブで注文の画面も入力するという場合も多いので、日常的にパソコン操作に慣れている方のほうがスムーズに取り組むことができるでしょう。
笑顔と基本的な日常会話
コールセンターの仕事は、「声を使った接客業」です。
「笑顔は関係ない」と思うかもしれませんが、顔の表情は声にも表れるので、笑顔こそ大切な条件の一つです。
また、相手が気分を害さない程度の敬語や、基本的な日常会話が求められるのは言うまでもありません。
コールセンターで働くメリット・デメリット
さて、コールセンターの概要を一通りお伝えしたところで、あらためてコールセンターで働くメリット・デメリットについて解説します。
コールセンターのメリット
まずは、コールセンターで働くことのメリットをご紹介します。
勤務時間が幅が広い
コールセンターは、比較的いろいろな勤務時間を設定している場合が多いです。
もちろんその仕事にもよりますが、午前中のみ、8:30〜14:00まで、または一週間に3〜4日など、自分の都合に合わせて働けるのが最大のメリットでしょう。
最近では、コールセンターで短時間働き、残りの時間は自宅で気楽にクラウドソーシングをしたり、ブログを書いたりする働き方をする人も多いようですよ。
場所を選ばない
コールセンターの仕事は、地域を選びません。
なぜならコールセンターがあるのは大都市だけでなく、北海道や沖縄など地方にも存在するからです。
むしろ地方のほうが事務所を設置する土地代や建物の管理費が安いなど、運営側にとってはメリットが多く、北海道に規模の大きいコールセンターがひしめき合っているのはそのためです。
日本全国に仕事があるのは、コールセンターの強みと言えるでしょう。
短期の仕事がある
コールセンターには、まれに1日だけとか3週間だけなどの単発の仕事を募集していることがあります。
ただし、いつもあるわけではなく、その時の運のことも…。
しかし、「1か月だけがっつり稼いで翌月はのんびりする」という働き方ができるのは、コールセンターの魅力かもしれません。
服装が自由
ほとんどのコールセンターは、それほど細かい服装規定を設けていません。
ただし、スカートの丈が極端に短すぎたり肌が大きく露出している服装などは、常識の範囲で避けた方が良いでしょう。
コールセンターならではのスキルが身につく
「パソコン操作をしながらお客様と会話をする」というのがコールセンターの仕事です。
この動作に慣れてしまえば、全国どこのコールセンターに行っても怖いもの無し!
どの業界にも言えることですが、「経験者」は優遇されるので、今のうちに経験を積んでおくと将来きっと役に立ちますよ。
コールセンターのデメリット
続いては、コールセンターで働くことのデメリットをご紹介します。
対応の難しい相手に出会うことがある
お客様の中には、こちらの話をあまり聞かず、無理難題を言ってくる人もいます。
ただし、これはコールセンターに限らず接客業にはありがちなことなので割り切りましょう。
残業が発生する場合がある
まれに、終了時間まぎわに対応した電話が長引いて残業が発生する場合があります。
「今日は用事があるのに…」という時に限って長引いたりするので、約束の時間は余裕をもって決めておいたほうがいいかもしれません。
研修期間が長い仕事もある
アウトバウンドにしろインバウンドにしろ、実際に仕事をする前には必ず「研修」を受けなければなりません。
研修期間は仕事内容によって1日~3か月とさまざまですが、どちらかというとインバウンド(電話をうける)ほうが長い傾向にあります。
ただし、研修期間も時給はもらえるので安心してください。
コールセンターの仕事に挑戦してみよう!
コールセンターの仕事内容やメリット・デメリットを知ったことで、「コールセンターの仕事に一層興味を持った!」という人もいるかもしれません。
ここでは、実際にコールセンターの仕事を始める際に知っておきたい、初心者向けのコールセンターの職種や仕事の探し方をご紹介します。
初心者に向いている仕事の職種は?
初めてコールセンターの仕事をするという方におすすめなのは、以下の職種です。
◆研修期間が2週間程度のインバウンド、もしくは研修が1〜2日程度で終了するアウトバウンド、かつ短時間勤務が可能なもの。
- 通信販売の注文受付(問い合わせなし)
- 保険会社の資料請求の受付のみ
- アンケート調査
◆単発の仕事
あまり数は多くありませんが、まずは単発の仕事を「お試し感覚」でトライしてみるのもおすすめです。
仕事の探し方
派遣会社に登録して希望に見合う仕事を紹介してもらうのが一般的ですが、スーパーの片隅に置いている「タウンワーク」などの求人フリーペーパーにも、コールセンターの求人が掲載されています。
それらの媒体は即戦力を募集していることが多いので、やる気さえあれば採用される確率が高いですよ。
まとめ
日本全国に仕事があり時給も高めのコールセンター。
おまけに職歴として堂々履歴書に書くことができるので、経験しない手はありません。
また私がそうであったように、最初はアルバイトのオペレーターから始まって契約社員となり、役職手当がつくSV(スーパーバイザー)や管理職へとステップアップできる楽しみがあるのもコールセンターの魅力です。
目標がある人生は楽しいもの。
ぜひコールセンターの仕事にトライしてみてください。