「コールセンターの仕事ってどれを選んだらいいかわからない」
「未経験だから、なるべく自分に向いてる仕事を探したい」
そのような声をよく耳にします。
特に最近はコールセンターの求人数も多く、目移りして決められないという方も多いでしょう。
そこで今回は、後になって「しまった!」と思わないために「求人募集の見るべきポイント」について徹底解説します。
また、「コールセンターの求人に採用されるコツ」についても触れていますので、仕事を探している方は必見ですよ!
- 某大手コールセンターにアルバイトとして未経験で入社
- SV(スーパーバイザー)に任命されオペレータ指導にあたる
- 地区のエリアマネージャーに昇格、採用や新規プロジェクトの立ち上げに関わる
求人募集の見るべきポイント4選
コールセンターの仕事選びに大事なのは、「雇用形態」「仕事内容」「給与」「交通費」です。
それでは、一つずつ詳しく解説していきましょう。
ポイント①「雇用形態」
皆さんが求人広告を探すとき、真っ先に目につくのは「給料」でしょう。
ただし、その前にぜひ注目してもらいたいのが「雇用形態」。
なぜなら「雇用形態」によって、給与や待遇などが大きく違うからです。
コールセンターが募集している雇用形態は、「正社員」「アルバイト・パート・契約社員」「派遣社員」の3つ。
どの求人広告にも雇用形態の表記があるので、必ずチェックしましょう。
ここからは、それぞれの雇用形態について詳しくご紹介していきます。
正社員
その名の通り、正規雇用として企業と直接契約を交わす雇用形態で、健康保険・厚生年金・雇用・労災・退職金などの福利厚生面が手厚いことが魅力です。
ただし私の知る限り、いきなり正社員というのはごくわずか。
「契約社員での働きぶりが認められて正社員に抜擢される」というケースがほとんどです。
実際、求人数もそれほど多くないので、将来的に正社員を目指すのであれば「契約社員」を募集している求人に応募すると良いでしょう。
アルバイト・パート・契約社員
アルバイト・パート・契約社員は、それぞれのコールセンターと直接契約を交わす雇用形態です。
いわゆる「直雇用」といわれる働き方で、給与面では正社員には劣るものの、契約している間は雇用が守られているのが最大の魅力でしょう。
ただし直雇用の場合は、6ヵ月もしくは1年契約が一般的なので、比較的経験者を採用する傾向にあるのは否めません。
派遣社員
派遣社員は、実際に仕事をするコールセンターではなく、仕事を紹介してくれた「派遣会社」と契約を交わします。
コールセンター側から見れば、「派遣会社の社員を借りている」という関係です。
派遣社員は、契約社員と違い単発や短期の仕事も多く、派遣会社に登録さえすれば仕事を紹介してもらえるので、直雇用よりハードルの低い働き方と言えるでしょう。
最近は派遣会社の数が増え、どこの会社も良い人材の確保に必死なので、派遣会社で実績を作れば次の仕事も紹介してもらえる確率もアップしますよ。
以下に、直雇用(アルバイト・パート・契約社員)と派遣社員の違いについて表にまとめました。
【直雇用(アルバイト・パート・契約社員)と派遣の違い】
アルバイト・パート・契約社員(直雇用) | 派遣社員 | |
契約先 | コールセンター | 派遣会社 |
雇用の安定性 | 安定している | 派遣先(コールセンターの都合で変動の可能性あり |
給与 | コールセンターから | 派遣会社から |
交通費 | 支給あり | 支給されない場合が多い |
福利厚生 | 契約社員であれば対象 | 派遣会社により異なる |
ポイント②「仕事内容」
コールセンターの仕事は、大きく2つに分けられます。
一つ目は電話を架ける「アウトバウンド」、二つ目は電話を受ける「インバウンド」です。
こればかりは人によって好みが分かれるので一概にどちらが良いとは言えませんが、「短期でサクッと稼ぎたい」なら派遣会社を通した、比較的研修期間が短いアウトバウンドの仕事をおすすめします。
反対に「営業の電話を架けるなんてイヤ」「人の話を聞くほうが好き」という人や、「とりあえずお試しでやってみよう」と思う人であれば、派遣会社を通して短期のインバウンドから挑戦するのが良いでしょう。
ポイント③「給与」
「給与をチェックするのは当然でしょ!」と思うかもしれませんが、時給は高ければいいというわけではありません。
なぜなら欲張って高い時給の求人に応募し、「大変すぎる…もう辞めたい」「(応募する人が多くて)そもそも採用されない!」「着台判定に受からない」と嘆く人も少なくないからです。
「時給が高い=苦労が多い」のは当然のことであり、経験者ならともかく初心者の人であれば、時給ばかりにとらわれないほうが良いですよ。
※着台判定とは・・・研修を終えて実際に電話を受ける前の試験のこと
ポイント④「交通費」
実は、意外と落とし穴なのが交通費。
契約社員であれば交通費は支給されますが、派遣会社によっては交通費が出なかったり、上限を決めている会社もあるからです。
勤務地から遠ければ、交通費もかなりの負担になります。
とはいえ最近では、交通費分を時給に上乗せして、高めに設定している派遣会社もあるので、他の条件と照らし合わせて総合的に判断するとよいでしょう。
- 「雇用形態」:短期なら派遣、1年以上の長期で考えているなら直雇用
- 「仕事内容」:「短期でサクッと稼ぎたい」ならアウトバウンド、「営業の電話を架けるのは苦手」ならインバウンド
- 「給与」:時給が高いほど覚えることが多い
- 「交通費」:交通費を出していない派遣会社もあるので要チェック
コールセンターの求人に採用されるコツ
さて、求人広告をくまなく見て、一生懸命仕事を探して応募したとしても採用されなければ意味がありません。
ここからは、コールセンターで採用する側にいた私が「コールセンターの求人に採用されるコツ」を解説します。
接客や営業経験はプラスになる
コールセンターの経験があるに越したことはありませんが、未経験であっても接客や営業の経験があれば採用される可能性が高くなります。
なぜならコールセンターの仕事は、「声」を使った接客業だからです。
「人と接する仕事をしていた」というのはコールセンターでは大いに武器になるので、履歴書や面接などでアピールしましょう。
明るい声の人は採用されやすい
声の明るさは、採用基準の大きな目安になります。
面接時や応募の手続きなどで話をする時は、意識して「明るい声でハキハキと」を心がけましょう。
これはどの職種でも共通することですが、特にコールセンターの仕事は「明るさ・暗さ」が声に表れてしまうため、場合によってはクレームに繋がることもあります。
採用側からすると「暗い雰囲気の経験者」より、「明るい声の未経験者」を採用したいというのが正直なところです。
派遣会社経由のほうが採用されやすい
前述しましたが、派遣会社経由で来られた人は、コールセンター側にとっては「派遣会社からお借りしている」人。
そのため目立った理由がないかぎり、無下にお断りするようなことはしません。
ひと昔前までは「派遣切り」などと言って、派遣社員の立場が弱いとされた時代がありましたが、労働者派遣法の改正により派遣の雇用が守られるようになりました。
ただし、「遅刻や連絡なしの欠勤が多い」「所定の研修期間をクリアしていない」「着台判定に合格しなかった」などという場合は別。
その場合は不採用になることは、コールセンターと派遣会社の間の共通認識です。
ちなみに派遣会社経由でお仕事に就き、運よくコールセンターでの評価が高ければ、契約社員や正社員へのチャンスにもつながるので決して無駄にはなりませんよ。
- 接客や営業経験があればアピールしよう
- 明るい声の人は採用されやすい
- 初心者であれば派遣会社経由がおすすめ
まとめ
今や星の数ほどあるコールセンターの仕事。
自分にぴったりの仕事を見つけるのは至難の業ですが、一度スキルを身につけてしまえば応用がきくのがコールセンターのいいところ。
慣れてきたら管理職への道も夢ではありません。
「迷っててなかなか決められない」というのは時間がもったいない!
あなたに今必要なのはスキルじゃなくて「勇気」ですよ。