「東京のコールセンターで働きたいけど求人の選び方がわからない」
「どうせやるなら絶対失敗したくない」
など、不安だらけの方におすすめなのが「口コミ」を参考にして選ぶことをおすすめします。
理由は、実際にコールセンターを経験した人の口コミは、派遣会社とのしがらみや損得勘定がないので、一次情報としては最もリアルで正直な情報だからです。
実際どの求人サイトを見ても同じようなことばかり書かれているので、「本当かな…」と思うことはありませんか?
この記事では、求人募集を探しているみなさんのために、コールセンターを経験した方たちの生の声を集め、コールセンターの現役マネージャーである私が「絶対失敗しないコールセンター選びのポイント」について解説しています。
現場の声はまさに求人選びのバイブル!早速いってみましょう。
- 某大手コールセンターにアルバイトとして未経験で入社
- 2年後契約社員となりリーダーに昇格
- さらに5年後、SV(スーパーバイザー)に任命されオペレータ指導にあたる
- 地区のエリアマネージャーに昇格し、採用や新規プロジェクトの立ち上げに関わる
目次
東京コールセンター経験者の口コミと求人の選び方
今はマネージャーとしてコールセンターの運営に携わっている私も、スタート時は全くの未経験でした。
みなさんの不安は、手に取るようにわかります。
今回は、寄せられたたくさんの口コミをご紹介しながら、一つひとつアドバイスしていきますので参考にしてくださいね!
ケース1:10代男性 アルバイト
勤務地:新宿
勤続年数:1年
満足度:★★★★☆
その当時、友達の中で給料は一番良く、さらに土日は休みという好条件で、とても良かったなと思います。
イマイチだった点は、上司からの小言がうるさかったことです。
私の働いていたコールセンターは、1日3件ほどクレーム的な案件が入ってきていたのですが、片方はイヤホンをつけてお客様のクレームを聞いているのに、上司がイヤホンつけていない片方サイドから「こう対応しなさい。こう答えなさい。」と非常にうるさくて苦痛でした。
お客さんの話も聞かないといけないし、上司もうるさく集中できませんでした…。
また、トイレでの離席が結構厳しかったです。
昼休みと休憩以外にトイレ離席する際は、必ず上司に声をかけないといけないのが最悪でした。
監修者コメント
コールセンターは年功序列ではないので、若い人でも給料が高いのは嬉しいですよね。
この方は昼間のみのようですが、夜間だと時給が割増しになるので効率よく働けます。
上司のからの小言は、当たらずとも遠からず…です。
というのも、管理者は「これはオペレーターでは処理できなさそうだな」と判断すれば「電話を交代する」という選択をします。
しかしオペレーターが対応できそうであれば、そのまま続行するのがベストだからです。
「お客様の話とアドバイスを同時に聞く」というのは、コールセンターあるあるかもしれません。
「トイレ離席が面倒」というのは、非常に理解できます。
ただしこれは、あなたがトイレに行っている5〜6分間、マイナス1の人数で電話を回さなければいけないという事情があり、「自由に行っていいよ~」というコールセンターはありませんのであしからず…。
ケース2:20代男性 アルバイト
勤務地:港区芝浦
勤務日数:6ヵ月
満足度:★★★★★
イマイチだった点は、「理不尽なことを言われること」と「怒鳴られること」です。
会って怒鳴られるわけではないので、「テレビなどのボリュームが大きいな」「犬に吠えられたな」という感じで軽く捉えれば怒鳴られても全然怖くありません。
理不尽なクレームに対しても、「私は全然関与していないし」と割り切ったり、聞き流せるメンタルの時はいいのですが、自分の調子が悪いときだと、精神的にきつかったです。
監修者コメント
「暑くもなく寒くもない快適な空間で楽」。
私が初めてコールセンターの仕事をした時、「ありがたい仕事だよな~」と同じことを感じました。
この方は、かなりお小言ももらっていたようですが、その割には★が5個ですね。
「調子が悪い時は精神的にきつい」というものの、相手の怒鳴り声を「テレビのボリュームが大きいだけ」「犬に吠えられただけ」など、自分をコントロールする工夫をしながら頑張っていたんですね。
冷たい対応はNGですが、「相手に感情的にのめりこみすぎない」という姿勢は、コールセンターでラクに生きていくコツです。
ケース3:40代女性 アルバイト
勤務地:新宿
勤続年数:約1年
満足度:★★★★★
新宿駅から5分ほどのビルの一室で行うのですが、マニュアルが完備されていて、電話に出て質問された内容にそって受け答えしていけばいいので、未経験でも始めやすかったです。
マニュアルにない内容であれば、サポートの方に電話を回せばいいのも気楽でした。
電話応対なので、立ち仕事ではなく座っていればいいだけなので体力的には楽ですが、電話は常に鳴っているような感じなので精神的に疲れました。
時給はそこそこよく、おすすめのバイトです。
監修者コメント
少しお疲れのようですが、なにはともあれ「おすすめのバイト」と感じてくれた様子。★も5個と高評価ですね。
詳しい仕事内容はわかりませんが、おそらく「臨機応変」が少ない仕事なのでしょう。
「マニュアルにない内容であればサポートの方に電話を回せばいい」というのは、コールセンターの仕事としては、かなり簡単な部類だったのだと思います。
仕事内容が簡単か難しいかの見分け方の一つは、「研修期間の長さ」。
1〜2日で終わるものは比較的簡単、3週間〜1ヵ月程度のものは、おそらくクレーム案件も少しはあるはずです。
ケース4:20代後半男性 アルバイト
勤務地:池袋
勤続年数:半年
満足度:★★★☆☆
出勤初日、職場に到着するや否や、書面での手続きから職場内の案内まで時間を割いて対応し、些細な質問にも一つひとつきちんと答えてくれたのが印象的でした。
休憩中も気軽に話しかけてくれ、職場の雰囲気を良くしようとしていることが伝わりましたね。
他にもたくさんのアルバイトがいましたが、アルバイト同士の仲は必ずしも良いわけではありませんでした。
もちろん気さくで相性の良い人はいましたが、話しかけてもそっけない態度の人だったり、気難しい人も…。
コールセンターは電話を通じて接客する仕事なのに、アルバイト同士の対面での関係性はイマイチであることに驚きました。
監修者コメント
「休憩中も気軽に話しかけてくれて、職場の雰囲気を良くしようとしていることが伝わった」。
おっしゃる通り!気づいてくださって、なによりです。
一方、「アルバイト同士の仲は必ずしも良いわけではない」というのもその通りですが、むしろ仲が良すぎて隣同士でおしゃべりされるよりは、適度に距離があったほうがうまくいくものだったりします…。
この方の素晴らしいのは、「コールセンターは電話を通じて接客する仕事」だと捉えていること。
こういった方こそ、本当はコールセンターの仕事に向いているんですよ!
ケース5:30代女性 正社員
勤務地:新宿
勤続年数:3年
満足度:★★★☆☆
また、職場がオフィス街のど真ん中だったので、カフェやランチができる場所が充実していたのもよかったですね。
いまいちだった点は、扱う商材の関係で、コロナ禍でも一切テレワークができず、通勤が大変だったことです。土日祝日もシフトで出勤があり、体調を整えるのに気を遣いました。
また、対顧客のスクリプトが未完成で、クレーム対応も含めて手探りで顧客対応をし、問題を解決しないといけないようなことがしばしば発生して大変でした。
働くコールセンターを選ぶ際には、コールセンターが扱う商材で選ぶといいと思います。企業や高収入層が顧客の商材を扱うところだと、理不尽なクレームも発生しづらく、働きやすい気がします。
監修者コメント
この方は正社員として3年間のキャリアがある方。3年間続ければ立派なキャリアです。
実は、求人を選ぶ時に意外と大事なのが「勤務地」。
最初は「時給」や「仕事内容」ばかりに目がいきがちですが、多かれ少なかれ仕事に苦労はつきまとうもの。
それならば、この方のように「カフェやランチをする店が充実している」「駅から徒歩1分」など、モチベーションが上がりそうな場所を選んでおくのも長続きする秘訣です。
いまいちな点に挙げている顧客対応の不備については、おそらく正社員だったために直面した問題だと思うので、アルバイトや派遣社員の方は心配ご無用!
さてもう一人、経験年数の長かった方の口コミを紹介しましょう。
ケース6:30代女性 正社員
勤務地:浜松町
勤務年数:5年半
満足度:★★★★☆
ただ、商品を販売しているので詳しい商品情報を聞きたいお客様や、購入後の商品に対してのクレームを言われることも、週に1回程度はありました。謝罪などを含め、ストレスが溜まる一面もあります。
次から次へと電話がくるので、クレーム電話に引きずられてテンションが一日中落ちてしまう…といったことはありませんでした。
全体的に働きやすかったと感じます。
監修者コメント
この方のコメントを見て、「さすが5年半のキャリアがある方だなぁ」と思いました。
なぜなら、「受電への懸念材料などはなかった」「クレーム電話に引きずられてテンションが一日中落ちてしまうことはない」など、メンタルの強さを感じるからです。
ちなみにどの方のコメントにも登場する「クレーム」ですが、基本的には管理者の仕事であり、対応できない場合は「電話を交代する」というのがコールセンターのセオリーなのでご安心くださいね。
次の方は、「コールセンターのやりがい」について話しています。
ケース7:30代女性 派遣
勤務地:飯田橋
勤務年数:半年
満足度:★★★★☆
仕事内容は注文の受付だったため、マニュアル通りに対応すればこれといった問題も起きず、対面ではないため服装や髪型なども自由だった点もメリットだと思います。
ただ、毎日ひたすら同じことの繰り返しなため、やりがいなどはあまり感じませんでした。
お金と割り切って仕事をしている人が、ほとんどだったように思います。
時間帯によっては、かなりお客様をお待たせした状態で電話を受けるので、通話開始直後に怒られることがあることを除けば、言葉遣い以外に特別なスキルは要らず、働きやすい環境でした。
監修者コメント
「毎日ひたすら同じことの繰り返し」のため、やりがいなどはあまり感じられなかったとのこと。
確かにそうかもしれません。
しかし、考え方によっては「淡々と仕事をこなせば、確実にお給料がもらえるおいしい仕事」なので、最近人気の「副業」にはぴったりではないでしょうか。
また、SV(スーパーバイザー)などに昇格して難しい案件を処理をしたり、新人さんが日増しに上手になっていく姿を見るのは嬉しいものですよ。
次に紹介するのは50代の女性。
50代の方にとって、コールセンターの仕事はどのように感じられたのでしょうか。
ケース8:50代女性 派遣
勤務地:新宿
勤務年数:6ヵ月
満足度:★★☆☆☆
この仕事をしていて良かったことは、時給が結構良かったこと。
私は1700円の時給で始めることができました。
一方、悪かったところは覚えることが多かった点です。
取り扱っていた商品について勉強しなければならず、細かなところも頭に叩き込む必要があり、50代の私としては辛かったです。
さらにはクレーム対応も辛く、時に専門用語をたくさん使われ、分からなかったために罵倒されてしまったこともあります。
また、セクハラまがいの電話もあって心身が疲弊しました。
監修者コメント
今回紹介する方の中で、一番★が少なかったのがこの方です。
きっと大変だったんでしょうね。
しかし、時給1700円って非常に高時給ですよね!「やりたい」と思うかもしれませんが、ここで苦言を一つ。
「時給が高ければ高いほど苦労も多い」のが、コールセンターの常識です。
「覚えることが多かった」と書かれているとおり、居眠りして研修を受けようものならどんどん置いて行かれてしまいます。
あと「セクハラまがいの電話」。
これは私も経験がありますね。「今日の下着の色教えて?」みたいな感じです。
気分は悪いかもしれませんが、ただのイタズラなのでこちらが怯む必要はありません。
クレームの少ないコールセンターの選び方
さて、皆さんすでにお気づきかと思いますが、今回ご紹介したほとんどの口コミに登場するのが「クレーム」という言葉。
クレームといっても簡単なお小言がほとんどですが、残念ながらコールセンターの仕事の宿命といっても過言ではありません。
ケース2の口コミにもあったように、クレームはこちらの心構えやちょっとした工夫によって慣れるものですが、できれば少ない方がいいと思うのは当然でしょう。
ここからは、クレームが比較的少ない案件の選び方をご紹介します。
インバウンドよりアウトバウンドの仕事を選ぶ
インバウンド(受信)は電話を受ける仕事、アウトバウンド(発信)は電話をかける仕事ですが、クレームが少ないのは圧倒的にアウトバウンドの仕事です。
最近のアウトバウンドの案件で多いのは、「ひかり回線の切り替え」や「健康食品のご案内」などですが、万が一「勝手にかけてきて!」と叱られたとしても、「失礼しました。どうぞお切りください。」と言って切電することができるので、延々と怒鳴られ続けるということは滅多にありません。
一方、今どきのインバウンドの仕事は、通販の受注、レンタカーの予約、生命保険加入者からの問合せなどですが、電話をかけてくる人は多かれ少なかれ、疑問や悩みをもっています。
そのため、的確に答えられなかったり、「わかりかねます…」なんて言われると、お客様がお怒りになるのは想像できるのではないでしょうか。
公的機関関連の仕事を選ぶ
求人募集の中には、官公庁や各自治体の仕事を請け負う案件もしばしば見られます。
最近多い「コロナワクチン接種予約」や、私の経験だと交通系電子マネー(PASUMO・Suikaなど)の問い合わせ窓口です。
「公的機関なら逆に苦情が多いのでは?」と思われがちですが、お役所は比較的「出来ないものはできない」と白黒はっきりしていたりします。
問い合わせをしてくる人も、普通の買い物のように「ゴネればなんとかなる」と思わないのか、常識的な会話が多いという印象です。
また、通販の受付などと違い、「客がすごく怒ってるから」という理由で答える内容や対応を変えたりしないので、応対は至ってシンプル。
コールセンター業務の中では、比較的ラクな仕事と言えるでしょう。
客層の良さそうな案件を選ぶ
最後に、少々マニアックな選び方を一つ。
ケース5の方も言っていましたが、「客層の良さそうな案件を選ぶ」のも一つの方法です。
例えばスーパーの片隅で「即日発行できるクレジットカード」の問い合わせ窓口と、ダイナースやアメックスの問い合わせ窓口ではどちらが苦情が多いと思いますか?
答えは「即日発行できるクレジットカード」です。
なぜなら「即日発行できるクレジットカード」は比較的審査も甘く、少々年収が低くても作れるカードなので、さまざまな客層から問い合わせが入ります。
一方のステータスカードは、基本的に高所得者で社会的にも地位のある客層が多く、無理難題を言う人が少ない印象です。
これは他の業種でも同じで、「お金を持っている人のほうが、心にゆとりがあってイライラしない」ということでしょう。
もし、事前にクライアント名などの情報が分かれば、ぜひ参考にしてくださいね。
最後に
今回は、東京コールセンター経験者の口コミと比較的クレームの少ない求人の選び方について解説しました。
私たちがネットで買い物をするとき「口コミ」を参考にしますよね?
仕事も一緒で、口コミは非常に大事です。
一番良いのは、同じ派遣会社に登録している人と仲良くなって、「〇〇の仕事、やってみたことある?」「あのコールセンターどうだった?」などと聞いてみること。
友達もできるし、情報も得られて一石二鳥ですよ。