元客室乗務員の筆者が、20代、30代の女性で「プチ海外移住をしてみたい」と思っている方におすすめの、人気都市をまとめてみました。
実際に行って感じたエピソード、実際にそこに住んでいる知人から聞いたリアルなエピソードも織り込んでいるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
20代、30代の女性におすすめ海外移住人気都市8選
8位:成都/中国
筆者が初めて行った中国の都市は、成都でした。成都は激辛の四川料理でも有名な四川省にある都市です。この成都は筆者の中の中国のイメージを覆してくれました。なんといっても街がとてもきれいで、とてもおしゃれなのです。
お店に入っても店員さんはサービス精神旺盛。その後何度も訪れるうちに、いつの間にか中国を大好きになっていました。
おすすめはやはり四川料理です。特に、火鍋は本当に美味しくて、辛いものが好きな人にはぜひおすすめしたいです。本場四川でいただく火鍋では、「ツケダレ」を自分好みで作り、そこに火が通った具材をつけて食べます。パクチー、黒酢、オイスターソース、味の素のようなもの、ごま油、ニンニクなどをまぜてツケダレを作ります。
これが本当に美味しいのです。
成都では夜中まで火鍋屋さんが賑わっていて、筆者も何度か夜に行きました。夜中の2時頃になっても子供も一緒に激辛の火鍋をたべる光景は中国ならではではないでしょうか。
中国は地域によって物価も様々、全然違うのですが庶民的な、街中での食事は比較的日本より安いと思います。成都でお腹がはちきれそうなくらい火鍋を食べても、4人で行って一人2000円するかどうかくらいでした。
日本でも中華料理はお馴染み中のお馴染みですが、やはり本場の中国の料理は日本の中華とは違い、また別の美味さがあります。
大きなスーパーに行けば中国料理に使われる薬膳系の材料がビュッフェのように並んでいたりしてとても楽しいです。日本ではあまり見かけないような食材も多く、見ているだけでも楽しいです。
筆者が行く度に買っていたのは先ほども紹介した火鍋を、家庭で作ることができるスープの素です。レトルトで真空パックになって売っており、これを鍋に水と共に入れるだけでお店のような火鍋スープができあがります。
これはとてもおすすめです。
中国で現代の外国人が暮らすにあたって、必ず直面するのはVPN問題でしょう。
中国は政府によってインターネットの接続制限がなされているのです。
そのため、いくらWi-Fiがつながっていようと、日本にいる時と同じようにはサイトを閲覧することもSNSを利用することもできないのです。
そこで、VPNが必要になります。
中国政府が閲覧し壁を作って規制しているところへVPNで抜け穴を作るようなイメージです。これがなければ、GoogleもYahoo!検索もLINEもYoutubeもFacebookもできません。
VPNは無料のものもあれば有料のものもあります。
筆者も中国滞在時は毎回スマホに入れてあるVPNアプリを起動し、SNSやネット検索をしていました。たまにそれをしてもつながらない日もありました。規制が厳しく、政府の目が厳しい中国ならではの難点です。
7位:ニューヨーク/アメリカ
アメリカと一言で言っても本当に州や地域によってさまざまですが、筆者の周囲でも、海外に移住した友人の中で一番移住先として多いのがアメリカです。他の親しみのない国の言葉よりも、小さい頃から耳にしたり目にしたりする機会が多かった英語は、やはり住むと習得が早いようです。
物価は日本より高いですが、これも地域によって変わってくるでしょう。
ニューヨークでは普通の会社員が一人暮らしをしようと思うと大変です。食事も高いです。ステーキを食べに行こうものなら2万円、日本食が恋しくなってラーメンを食べに行っただけで3000円!と驚きの価格です。
そのため自炊が必要になってきます。
交通に関して、ニューヨークであれば地下鉄が張り巡らされているので、大体のところには地下鉄で行くことができます。しかしそれが少し郊外になると、もう車社会です。シカゴに住んでいる知人は、日本では全く乗らなかったけれど、車に乗らないと食料も買いに行けないということで、アメリカで車を運転し始めていると言っていました。
LAでもそのようです。
土地が広大でひとつひとつが離れている為、車に乗ることは必須になってきます。東はニューヨーク、西はLAに映画の都があり、ジャズにミュージカルにとアメリカはエンターテインメント大国です。アートに関する場所も多く、そういった分野に関心のある人にとっては天国のような国でしょう。
物価は高いけれど、「アメリカンドリーム」という言葉もあるように夢がいっぱいのアメリカ。
しかし移住に際して最大の難関はビザ問題でしょう
筆者の周囲でアメリカに移住している人のケースとしては日本企業に就職していて駐在を言い渡され駐在するケース、アメリカ企業に就職している人と結婚して移住したケース、アメリカ人と結婚したケース、そしてグリーンカード抽選プログラムに当選して住んでいるケースです。
チャンスがあれば住んでみたいアメリカですが、ビザに関して様々な戦略が必要でしょう。
6位:シンガポール
シンガポールは都市国家、文化も似ているところもあり、日本人にとって住みやすい国だと言えます。
物価に関しては日本より高めで、特に住居費が高いです。人気の国なだけあり、日本だけでなく世界中から人々が移住するため、狭い国土に対し人口が多く、必然的に不動産、家賃が高くなってしまうのです。
公営住宅で15万円~、コンドミニアムで25万円前後~と大変高いためシェアハウスに住む人も多いです。
食費も日本よりやや高く、外食するにも少し高めですが、フードコートなどもあるので、抑えようと思えば1000円前後で食事をすることもできます。
とにかく治安がいいです。厳格な法律がいくつもあり、ドラッグや飲酒に関しても厳しいので、そういった類の犯罪も少なく、その点はとても安心です。
逆に厳しい法律を知らない外国人が法に触れて処罰を受けることも多々あります。
公共の場でガムを噛んで吐き捨てたり、公共の場での飲食や信号無視の横断なども処罰されてしまうのです。しかしそんな厳しさがあるからこそ、町の景観や衛星、人々の平和も保たれており、子どもを育てたりするにも安心しやすい環境です。
日本人も多く住んでおり、日本人学校も複数あります。
多国籍国家なので外国人が珍しくなく、国籍を越えて一緒に遊んだり仕事をしたりするのが当たり前の社会なので、その点外国人の私達にも暮らしやすいと言えます。
高層ビルが多く、都会的なイメージが強いシンガポールですが、島が本島のほかに64もあったり、植物園があったり、そんなところにまで?と思うほどそこかしこに植物が植えられていたりと、とても緑が多く、リフレッシュもしやすい環境です。
シンガポールの料理は日本人に好まれる味のものが多く、焼き鳥のようなサテやチキンライスは日本人にも大人気です。
英語が通じる場所が多く、コミュニケーションもとりやすいです。「シングリッシュ」と言われる独自のなまりのようなものがあり、住んでいるうちにいつの間にかうつるかもしれません。
筆者にとってはシンガポールと言えばTWGと思うほど、美味しい紅茶のお店TWG Teaはおすすめです。日本でもおなじみですが、パッケージも可愛く、種類が本当に豊富で、なんとシンガポーㇽのTWGでは常時400種類が販売されているのだとか。
見ているだけでもわくわくして、新作が出ていないかと、チェックしに通ってしまいます。
筆者は食事もできる店舗にシンガポールに行く度に行き、お茶をするか食事をしていました。茶器まで素敵で、その素敵な茶器で注いだいい香りの紅茶にうっとりします。料理やデザートはフレンチのようなこれもまた目にも素敵なものが多く、ここでの時間はご褒美のようでした。
観光客も多いシンガポールでは連日イベントが行われ、とってもにぎやかです。F1レース、マリーナベイサンズ、野外イベント、などシンガポールと言えば賑やかなイメージがあるという方も多いです。
都会的で、近代的、衛生面がしっかりしていて賑やかなところが好きな方にはとてもおすすめの移住先です。
5位:ハワイ/アメリカ
常夏の楽園、ハワイ!
円安のこの時代でも、物価が高騰しても、やはり人気のハワイです。まず、なんといっても雰囲気がハッピーですよね。歩いている人皆が笑顔に見えます。
南国の風に揺れるヤシの木、広くて美しい海、ダイヤモンドヘッドで見る朝日、切ないウクレレミュージックを聞きながら見るサンセット・・・。夢のような毎日になること間違いなしの移住先です。
日本人がとっても多いです。観光客はもちろん、移住者も多く、日本人コミュニティも様々なところにあります。日本からの留学生も多く、日本人が暮らすにあたりしっかり整備がなされており、受け入れ態勢もばっちりです。日本の有名人も多く住んでおり、日本では出会わなかったような人々と友達になれるかもしれません。
日本人に大人気の観光地なので、その分日本食レストランや日本語が通じる施設、サービスも多くあります。買い物に行っても、日本語のポイントカードがあったり、スーパーに日本語のポップがあったりするほどです。暮らしていくうえで、もちろん英語はできたほうがいいですが、そんなに流暢に話せなくても普段の暮らしはやっていけるでしょう。
物価は高いです。食事もとても高く、ちょっとワンプレートランチを食べようと思ったら日本の3倍以上の値段はします。
ステーキがおいしいですが、これも高いです。筆者はフライトでハワイに行ったときにはスーパーでよく惣菜を買っていました。ポキ、おにぎり、サラダ、日本人の好みに合う味付けのものも多く、スーパーなら比較的安価に手に入れることができます。
皆がニコニコしていてハッピーしかなさそうなイメージのハワイですが、実は近年、治安が悪化しています。物価の高騰の打撃を受け、また、失業者も増えているのです。
ハワイはもともと平均年収も高いですが、物価もかなり高いです。
実はホームレスも多く、温暖な気候で、外でいても生きられることから、アメリカ人のホームレスが北アメリカの地から移住してきているケースもあるのだとか。観光客がひったくりや盗難に合うケースも後を絶ちません。
実は筆者も、地図アプリを見ながら街を歩いていると後ろから来た自転車に乗った青年にiPhoneをひょいとひったくられてしまいました。その後、同期もバッグや財布などをひったくられており、治安の悪さを身をもって感じました。
移動はバスや車、タクシーなどで、大切なものは持ち歩かない、不慣れな様子を出さない、人通りの少ない道は絶対に歩かない、など注意が必要です。
4位:ソウル/韓国
なんといっても日本から近い事がメリットでしょう。筆者は大阪から韓国にフライトをしていたことがありますが、2時間もかからないことが多かったです。
大阪から新幹線で東京へ行くより近いです。
航空券も安く、気軽に行ったり来たりできるため、近年ではLCCを使って日帰りで韓国に行く人が増えているほどです。
韓国は世界的に見るととても治安が良い国です。安心して生活ができる、というのは移住するにおいてかなり大きなメリットです。監視カメラの設置台数もかなり多く、女性が一人で暮らすのにも安心できるレベルだと思います。
また、地震などの災害はかなり少なく、その点でも安心です。
韓国語が日本人にとって習得しやすいということは言わずと知れた話ですが、本当にそのようです。事実、筆者の周囲でも英語はできないけれど、韓国語は少しできる、という友人が何人かいます。韓国ドラマブームや韓流アイドルブームもあって、ぐっと身近になった韓国語。できるようになればきっと今後さらにメリットが多くなるはずです。
物価は日本とあまり変わりません。
しかし、交通費が日本より安く、バスやタクシー、電車も日本の半分ほどの料金で乗れるものも多いです。
そしてなんといっても美容好きに嬉しいメリットが韓国には盛りだくさんです。美容関連の病院、治療内容がとても充実しており、かつ、日本よりかなり安価です。美容管理に力を入れて、韓国移住と同時に思いっきり綺麗になってしまうのもいいかもしれません。
3位:香港
日本から比較的近い香港。関西から、東京から、どこから出発するかにもよりますが、3時間半~5時間くらいで到着します。直行便も多いので気軽に行き来しやすく、PeachやジェットスターなどのLCCでも安く行けるので、距離感としても身近に感じることができる国です。
また、時差が1時間しかないので、日本と連絡を取りやすく、例えば香港にいながら日本の仕事をするときにもやりとりがしやすいです。
香港の物価は日本より少し安いくらいです。それほど大きな違いは感じません。時には日本より少し高いというものもありますがほぼ同じです。ランチ、ディナー、光熱費や通信費などもほぼ同じです。
しかし、とにかく不動産が高いのです。東京で10万円なら香港では40万円弱など、全然違います。筆者の知人で香港に住んでいる方はルームシェアをしていましたが、香港ではルームシェアをするケースが多いそうです。
家賃は数倍なのに、収入面も香港と日本では平均はほぼ変わらないのです。40万円の家賃を一人で支払おうと思ったら相当な収入が必要ですよね。
香港は食べ物がおいしいです。飲茶は日本でもポピュラーですが本場の香港料理は本当に美味しいです。ワンタンメン、お粥、小籠包、蒸し春巻き、亀ゼリー、米粉の麺を使ったヌードルなど筆者も香港に行ったら食べたいものだらけです。
マンゴーを使ったデザートが多く、マンゴー好きは1年中楽しいです。他にもハーブを使ったり木の実使ったりしている薬膳的なデザートも人気で、筆者はこの薬膳系のスイーツを食べるのが香港に行った時の楽しみでした。
香港は、滞在期間が90日以内であればビザは不要ですが、働く場合には就労ビザ、投資ビザ、研修ビザ、配偶者ビザのいずれかが必要がです。ビザを取得した人は、香港での身分照明となるIDカードを取得します。これは携帯する義務があります。
また、外国人が7年以上継続して滞在した場合は、香港の半永久的居住権を取得することができるのです。この権利を得ると、ビザの心配をすることなく転職ができたり、選挙権も与えられます。
筆者の日本人の友人は香港でCAをしていて、6年でとても辞めたくなったけれどあと1年でその権利が得られると思い頑張って7年やりきり、その後半永久的居住権を得て転職していました。
家賃は高いけれど、もう香港からは引っ越せないというほど彼女は香港を気に入っていました。
2位:バンコク/タイ
タイの首都、バンコクを歩いていると至る所で観光客やビジネスマン、居住者など日本人を見かけます。「微笑みの国」と言われるだけあり、穏やかな人柄で親しみやすいタイ人の国民性は旅行をしているだけでも感じます。
筆者はタイ人と一緒に仕事をしていたこともありますが、仕事でもとても真面目で優しく、一生懸命な人が多い印象です。
仏教国で寺院がたくさんあり、仏像や仏教徒を見かけるところも、どことなく日本を感じられます。日本とは違いとても厳しい戒律があるので、仏教や僧侶には敬意を払い、マナーを心得ておくことは大切です。信仰深い国だからこそ、心が優しく、人に対しての礼儀もしっかりしている人が多いです。
タイ料理は日本でも人気ですが、甘味や酸味、辛味のハーモニーを楽しむことのできる本場のタイ料理は絶品です。癖の強い味のものもありますが、慣れるとやみつきになってしまうものも多く、筆者はタイのフライトが入るたび、ステイ先での食事が一番の楽しみでした。
特におすすめなのはタイスキ、ココナッツそのままのココナッツジュース、パッタイなど。
物価は日本と比べて安いので、食事も買い物も気軽に楽しむことができます。
日本の物価の0.6倍くらいをイメージしておけばよいでしょう。
平均年収も、タイでは約115万円、日本は約440万円と全然違います。
しかし、バンコクには日本と同じような百貨店や商業施設が多くあります。日本の高島屋もあるので、お買い物には困りません。可愛い小物や洋服もとても多く、CA仲間の間で大人気だったのはNARAYAの小物でした。またジム・トンプソンという少し高級ラインのブランドもおしゃれでとても人気です。
1位:ホーチミン/ベトナム
ベトナム、中でも筆者のおすすめはホーチミンです。かつてフランスの植民地だった面影が残っており、サイゴン大教会、オペラハウス、中央郵便局などヨーロッパ風の建物が多くあります。
その景観から「東洋のパリ」とも言われるほどです。
そんな街並みは散歩するだけでも楽しいです。
ベトナムは東南アジア随一の親日国と言われており、日本人に対してとてもフレンドリーに接してくれます。いつも笑顔でポジティブな国民性です。日本人に好印象を持ってくれているので、とても友好的で、筆者もベトナム人の方に接客をするのがとても楽しかったのを覚えています。
日本食もベトナム人に人気で、日本食レストランも増えており、日本の味が恋しくなってもすぐに食べることができます。
物価はとても安く、日本の3分の1~5分の1で物を買ったり、サービスを受けたりすることができます。
筆者はステイのたびにホーチミンでネイルサロンに行っていましたが、ジェルネイルで、足と手の両方をやってもらって、デザインもかいてもらって、トータル日本円で3000円ほど。
驚愕です。
しかもちゃんとフットバス、カット、甘皮処理などもしてくれてこのお値段です。これを体験しているので筆者はもはや日本ではネイルサロンに行けなくなってしまいました。
そして、なんといっても食事が本当に美味しいです。日本人の口にも合いやすい味付けが多いです。フォーやバインミー、生春巻きは日本でもおなじみですが、日本で言うしゃぶしゃぶのような鍋料理や、しっとりしたパン生地のオープンバインミー、もちもちの生地の揚げ春巻き、本場のフォーなど絶品のものばかり。
日本の昔ながらの固めのプリンのようなバインフラン、もち米アイスクリーム、日本で言うぜんざいのようなチェーなどのベトナムのデザートも最高です。
フエ料理という宮廷料理など見た目にも美しいベトナム料理は、フレンチを彷彿させるものがあります。ベトナムに住んだら、まずは旅行では食べきれないほどのグルメを毎日開拓したくなりそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
各国、各地域、特色、メリット、デメリット、本当にさまざまです。実際にはかなり難しいところも多々あります。
でも、一度海外に住んでみれば人生が大きく変わります。視野がぐっと広くなります。それぞれの方がご自身に合った移住先が見つかりますように。