北海道は「自然豊か」「美味しい食事がたくさん」「とにかく大きい」という印象がありますね。
まさにその通り!
とは言っても北海道には179の市町村があり、なおかつ47都道府県で一番の面積を誇るということもあって、同じ北海道であっても街の印象が大きく異なるケースも。
今回は、北海道での生活に憧れを抱いている方に寄り添った情報をお届けします。
何を基準に移住先としておすすめするのか、そのポイントは以下の通りです。
①都市部からの交通アクセスの良さ
②生活インフラの整備度合い
③土地によっての就業環境
④おすすめする北海道の街10選
など生活するうえで欠かすことのできない4つの項目を主にお伝えしていきます。
目次
1. 都市部からの交通アクセスの良さについて
北海道への交通手段は、飛行機・フェリー・新幹線の3パターンあります。
国内の主要空港との離発着が多い「新千歳空港」や「旭川空港」、海の玄関口として主に使われる「苫小牧港」や「小樽港」、そして北海道新幹線の駅がある「新函館北斗駅」などの拠点となる周辺の街がおすすめ。
住む地域よっては、就航状況などによって「本州の実家に帰省するためには、空港周辺に1泊しないと乗る便に間に合わない」などと話す方もいるくらいなので、北海道と本州などをつなぐ交通インフラは恵まれていて損はありません。
また、そのような拠点から離れている街で生活することになると、自家用車が欠かせないライフスタイルになることでしょう。
2. 生活インフラの整備度合いについて
都心部の方が北海道に来ると衝撃を受けることの一つが、この生活インフラなのではないでしょうか。
夏・冬をどう過ごす!?電気・ガス・灯油
2023年は北海道でも連日30度を超える暑さとなりました。北海道は冬の寒さが厳しいので本州などの住宅よりも断熱材の性能が高いものを使用されていることが多く、夏の日差しで室内が暖まると、なかなか外に暑さが逃げていかないという弱点も。
そうなると夏場に使用したくなるエアコンが整備されていない賃貸住宅などは当然のようにあるので要注意。
冬場の暖房も石油ストーブの場合もあれば、電気による暖房を使用しているなどまちまち。温まりやすいのは灯油ストーブですが、近年の住宅では電気の暖房の割合が増えてきている印象です。
とはいえ、物価高が叫ばれる昨今。どのエネルギーを使う住宅に住むかで家計への影響が大きく変わるので、住宅を探しつつ電力会社などの料金を気にすることも重要です。
自家用車は必要?レンタルでなんとかなる?
「北海道は広いから自家用車は絶対必要」という声が圧倒的多数でしょうが、都心部にお住まいの方だと、運転免許を持っていないという方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか。
人口が多い街であれば市営バスや市鉄と呼ばれるものがある場合も多いのですが、どこの地域にもこのような交通インフラが整備されているわけではありません。さらに人口減少やランニングコストの削減なども相まって、ここ10年20年で「廃線になっている場合や廃線は免れても減便になって1日数本しかない」という街も少なくありません。
人口が10万人を超えるような街であれば、交通インフラを自治体などで保有・運営し続けられるかもしれませんが、北海道の各街の人口は軒並み減少傾向にあるのでいつまで維持されるのか。
そういうリスクを鑑みると、運転免許を持っていて、難なく運転できるスキルを保有していることが望ましいです。
関東圏などにお住まいであれば、カーシェアリングなどのサービス提供が進んでいますが、北海道での展開状況はごく一部の地域でのみ。「月に数回、近場へのお買い物で車を使いたい」という方であれば、北海道でもカーシェアリングなどで賄えるかと思います。
「せっかくの北海道、季節に合わせていろいろな街へ遊びに行きたい」
「住みたい街の近くにカーシェアリングがない」
という方であれば自家用車をゲットすることをおすすめします。
「移住当初は冬道の運転が怖くて行動範囲が狭かった」という方でも、「気が付けば冬でも毎週末お出かけしている」というように慣れてくる方も多いです。
そんなこともあり、北海道では4WDでなおかつ燃費の良い車をゲットすることをお勧めします。2WDよりも冬道などでのスタック(立往生)を免れやすいこと、走行が安定していることがおすすめの大きな理由です。
3. その土地での就業環境について
北海道における都心部であれば、大手企業の支店があったり、北海道内で活躍する企業が多数あったりと、さまざまな職種から仕事先を選ぶことができるでしょう。
しかし、人口が1万人を下回るような街だと大きく様子が変わってきます。
そのような街の多くは、農畜産業や漁業などといった一次産業が主たる業種となることが多く、一次産業に関連する職種に偏ってくる傾向があります。
そのような街では、一番大きな企業(雇用人数という観点から)は市役所や町役場という地域も少なくありません。そういう街だと就職ができないというわけではありませんが、都心部でこれまで築いてきたキャリアを上手く生かした転職活動などは難しいことでしょう。
一方で、「喧騒とした都心部での就業に疲れが出てきた」という方には、一次産業が栄える街も心機一転となり、好適要因になり得ることでしょう。
4. おすすめする北海道の街10選!
1~3で恵まれている地域や意識した方が良いポイントなどをお伝えきましたが、では、179ある北海道の街でそれがどこなのかをここでご紹介します。
1. 札幌市
>>https://www.city.sapporo.jp
言わずもなか、北海道最大の街。交通アクセス良し!国内大手はもちろん豊富な業種があることからリクルートの幅は北海道一。北海道唯一の地下鉄も3路線敷設されているだけでなく、バスや電車などの交通アクセスも充実。
地下鉄の駅周辺の住宅に住めば、スーパーなども充実しているため生活するという面では、自家用車はなくても大丈夫です。
札幌駅からは、北海道内各都市を結ぶ高速バスなども充実しているので、公共交通を利用した観光も十分に楽しめることでしょう。
ただし、札幌駅から離れれば離れるほど、交通アクセスは劣るので要注意。
最寄り空港:新千歳空港
2. 北広島市
>>https://www.city.kitahiroshima.hokkaido.jp
新千歳空港と札幌市の間にある街ということもあり、北海道でも上位のアクセスの良い街です。近年では、北海道日本ハムファイターズの本拠地であるエスコンフィールドを中心とした都市の設計が進んでおり、今後数年かけて発展いて行くことが間違いない街でもあります。
再開発が進んでいる地域での生活となれば自家用車も必要のないほどのインフラ整備状況となるが、そうでなければ話しは異なります。自家用車がないと生活はし難いエリアです。また、大手企業が充実しているとかではないことから、ローカル企業に職種が絞られます。
最寄り空港:新千歳空港
3. 旭川市
>>https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp
北海道の中央部にある街。盆地のような地形になっており、北海道の中では夏は暑く、冬は冷え込むとされる地域。街の中の移動であれば、バスを使用することで多くは満たされるが、旭川市だけでは物足りなさも。
北海道でも有数の観光スポット「旭山動物園」があったり若者世代への行政サービスも恵まれいる方で、「これから家族を持ちたい」など考えている方にはおすすめのひとつ。
近隣には美瑛町や富良野町など、のどかな農村風景を楽しめる地域もあり、周辺環境も含めたら道内トップクラスです。周辺の街は農村地域が多いことからか、比較的職種の幅は広いが、札幌には敵わない面も。
自家用車を持つ人の間では、「北海道内どこにでもアクセスしますい街」なんて呼ばれている面もあり、おすすめ。
最寄り空港:旭川空港
4. 帯広市
>>https://www.city.obihiro.hokkaido.jp
十勝地方と呼ばれる農業が盛んな地域にある主要都市。農業ではなく、商工業が主要となっており、近隣自治体からも欠かせない街です。
ビルが並ぶような街並みはないが、生活のしやすさ、子育てのしやすさなどは道内トップクラスと言われている一方で、大型スーパーの閉店など商工業に陰りを感じる側面もあります。
最寄り空港:とかち帯広空港
5. 江別市
>>https://www.city.ebetsu.hokkaido.jp
札幌市の隣に位置する街で、ベッドタウンに選ばれている。ということもあり、市内でのお仕事というよりも、札幌市での仕事選択することがベターになるでしょう。
もちろん市内にも就職口はあるが、隣に札幌市があると江別市だけにとどまるのはもったいないです。近年建設される建物などはおしゃれで、綺麗な街並みがあるのも特徴的。
「この街だけで満足」という声はなかなか聞かないので、アクセスは良くとも自家用車を用意することが望ましいです。ただし、北海道内を旅行したりすることに興味がなければ、JRの沿線沿いに住めばなんとかなりそうだが、札幌には敵わないので要注意。
決して知名度の高い街ではないのだが、札幌市に近いのにも関わらず、さほど地価が高いというわけではないので、一軒家住まいなどに憧れる方にはおすすめしたい。
最寄り空港:新千歳空港
6. 千歳市
>>https://www.city.chitose.lg.jp
北海道最大の空港を擁する街ということもあり、飛行機を利用することが多い方にはおすすめ。
スーパーや病院など生活に欠かすことのでになサービスは、街のいたるところにあるので充実。生活をする上で困ることはほぼないでしょう。
しかし、街を出て楽しむとなると一度札幌に出るから自家用車は必須。街の様子も比較的明るく、若い世代に選ばれる街のひとつ。ただし、大手企業となると製造工場などがメインとなり、ローカル企業のリクルートが中心となります。
職種の幅は、近隣に同規模程度の自治体が並ぶこともありさほど広いとは言えないが、札幌市の企業へ通勤する人も多くいるので、職種で選ぶ街というよりも、ベットタウンとして選ばれている傾向が強い。
最寄り空港:新千歳空港
7. 苫小牧市
>>https://www.city.tomakomai.hokkaido.jp
工業の町で大手企業の工場などが散見される。製造関係の職種に偏りは感じられるが、道内でも規模の大きさは有数です。
新千歳空港や苫小牧港など北海道へのアクセスに欠かせないポイントへはとても近く、札幌市などへの都市間交通バス、電車はもちろんのこと、市内を走るバスも確保されているのが魅力。
東西に広い街で、近年は苫小牧駅より東部地域の開発が進んでいます。自然との距離も近い街で、家族で住むには良い場所のひとつか。
最寄り空港:新千歳空港
8. 函館市
>>https://www.city.hakodate.hokkaido.jp
北海道の観光地としてもトップクラスの人気を誇る函館。景観良し!グルメ良し!温泉良し!と観光することには間違いなく良いのですが、地域産業としての盛り上がりは減少傾向。
それでも大学も複数あったりと、子育てへの不安などはないでしょう。
バスなどの交通インフラも充実していますが、生活をしていく上では、函館市だけでは完結し難く、自家用車は必須。周辺地域は漁業が主となる一方で、函館市は商工業も盛んだが、基本的にはローカル企業が中心。幅の広い職種には期待できるが、住み続けることを大前提にすると物足りなさはあるかもしれません。
最寄り空港:函館空港
9. 釧路市
>>https://www.city.kushiro.lg.jp
北海道の右下にある街で、北海道の中でも比較的雪の少ない地域と知られている。釧路湿原など日本有数の湿原を有しており、豊かな自然がある一方で、水産業も北海道有数な街です。
釧根地区(釧路や根室地方の生活経済圏の総称)の中でも商工業が盛んであり、都市の機能は充実していることからも、就業の機会は多いと言える。
大学なども複数あり、子育てについても地域で完結させることもできる街のひとつ。伸び伸びとした子育てをしたい方にはおすすめしたい場所でもある。
最寄り空港:たんちょう釧路空港
10. 北見市
>>https://www.city.kitami.lg.jp
北海道の右上。オホーツク海に接する街のひとつで水産業が盛ん。また、北海道有数の玉ねぎの産地でもあり、農業も盛り上がりを見せる一面も。
決して大きな街ではないが、都市機能は同規模自治体と比較すると充実している印象があり、子育て世代などからも不自由のない暮らしができているという声を聞きます。
ただし、公共交通は恵まれているとは言い難く、自家用車は必須となり、就業する場所などによっては1人1台は必要になることも。
最寄り空港:女満別空港