「田舎でゆっくり暮らしたい」
「自然豊かな場所で子育てをしたい」
そう憧れつつも、「実際、田舎暮らしってどうなの?」と疑問や不安がありますよね。
私は6年前に、神戸市から長野県の田舎へ家族で移住しました。
この記事では、移住するにあたり仕事や家探し、田舎暮らしの魅力や注意点、アドバイスまで、体験を通したリアルな実情をお伝えします。
目次
移住するまでの経緯
移住前の我が家は、私、夫(いずれも30代前半・会社員)と長男(2歳)の3人暮らし。
神戸市の住宅街にある賃貸マンションに住んでいました。
もともと田舎暮らしに憧れていた私たち。
夫が長野県出身ということもあり、子どもが生まれてから本格的に移住を考えるようになりました。
しかし幼児を連れての移住ですから、失敗して路頭に迷うわけにはいきません。
そのため移住前に、「仕事」と「住む場所」を決めました。
続いては、決めた方法をお伝えします。
夫婦それぞれ 仕事の探し方
まず「仕事」ですが、夫婦で異なる方法を選択しました。
夫は、正攻法で転職サイトに登録。
そこで見つけた会社に応募し、面接の結果とんとん拍子に採用が決まったのです。
移住してからわかったことですが、田舎は人が少ないため(特に若手)、つねに人手不足。
移住に興味あるなら、まず転職サイトに登録しておくのもおすすめです。希望に合う求人が見つかるかもしれませんよ。
一方で、私は働いていた会社に「在宅勤務をしたい」と交渉しました。
それが認められたおかげで、退職せずに移住することが実現!
我が家の場合は、結果的に「夫は転職、私は働き方を変更」という形になりました。
移住後にどちらかの仕事がうまくいかなくても、もう片方が仕事を続けていけるはず…。
「それなら、なんとか生活できる!」という余裕が安心材料になりました。
「住む場所」探しは、自治体の支援制度をフル活用!
「住む場所」探しで私たちが頼りにしたのは、各自治体の移住促進担当の方々です。
長野県はどの自治体も、基本的に移住者ウェルカムなので、皆さん親身になって相談にのってくれます。
夫の転職先周辺の自治体に相談したところ、ある村の公営住宅を紹介され、そこに入居できることになりました。
長野県の多くの自治体では、移住者への支援制度が充実しています。
我が家が活用した公営住宅の紹介以外にも、空き家を紹介してくれる「空き家バンク」などもあります。
また、条件次第では移住奨励金をもらえる自治体も!
気になる場所があれば、一度自治体の方に話を聞いてみてください。
地元ならではの有益な情報を教えてくれることもありますよ。
移住してわかった田舎暮らしの魅力3選
ここでは、実際に移住して分かった田舎暮らしの魅力を3つに厳選してご紹介します。
1.豊かな自然と開放感
なんといっても田舎の醍醐味は、豊かな自然が身近にあること。
朝カーテンを開けるだけで毎日移り変わる自然の美しさに、毎回感動するほどです。
そして、人混みとは無縁の開放感。
周囲をさほど気にせずに過ごせる環境は、子育て中の我が家には最高です。
真夏に猛暑日が続いても、この開放感のおかげで涼しく感じるのも嬉しい!
2.人とのつながり
神戸では、隣人の顔すら知らない生活をしていました。
ところが田舎に住むと、ご近所さんは全員顔見知り。
小学生になった長男の登下校時にも、近所の方が「いってらっしゃい」「おかえり」と声をかけてくれます。
家族以外に子どもを見守っている人がいるという安心感は、心の安定につながりますよね。
もちろん、そのつながりを守るため地域の行事などに参加し、普段から積極的に交流をもつようにしています。
3.野菜と果物が本当においしく、安い
近所の直売所や道の駅では、毎日新鮮な野菜や果物が並びます。
特に長野名産のりんごやブドウ、白菜、レタスなどのおいしさといったら…!
値段も安く、都内なら高級な果物も、こちらなら数百円で買えることもあります。
また、ご近所さんからとれたての野菜をいただくこともしょっちゅうです。
新鮮な野菜中心の食事のおかげで、とても健康的な生活をしています。
思ってたのと違う…とならないために 3つの注意点
続いては、「思っていた田舎暮らしと違った…」とならないために、私が実際に田舎暮らしをして気付いた3つの注意点をご紹介します。
1.田舎暮らしは意外に暇じゃない!
田舎暮らしをしていることを話すと、「スローライフを満喫できていいですね」と言われることが時々あります。
しかし、「意外に暇じゃない!」というのが正直なところです。
人が少ない分、ゴミ拾いや草刈りなどの地域の活動には、積極的な参加が求められます。
畑を始めれば、週末はその世話に大忙し。
冬に雪が積もれば、朝早く起きて出勤前に雪かきをしなければいけないことも…。
この忙しさや地域の活動への協力自体を楽しめる人が、田舎への移住には向いているかもしれません。
2.冬の光熱費が想像以上に高い
ご存じのとおり、冬はとても寒い長野県。
地域によっても異なりますが、私が住んでいる地域は真冬にはマイナス15度になることも。
そのため、冬は暖房器具がフル稼働している状態です。暖房代も馬鹿になりません。
また移住当初、衝撃的だったのが、ガス代の高さです。
我が家はプロパンガスなのですが、一ヶ月の請求額が3万円を超えていたときは腰が抜けました…。
3.(住む地域によっては)車が必須
長野市や松本市など、大きな街の中心部に住む場合は、車がなくても生活は可能です。(不便ではありますが…)
しかし、長野県は基本的に車社会。
特に田舎に住むなら通勤はもちろん、買い物や病院など、どこへ行くにも車が必要です。
しかも長野県は、日本一ガソリンの価格が高いと言われています。
ちなみに先日、最寄りのガソリンスタンドで給油した際は、1リットルあたり201円でした(涙)。
それでも、車だからこそ行ける美しい景色やドライブコースがあるのも事実。
うまく活用して、移住ライフを楽しんでほしいです。
長野県で田舎暮らしをしたい方へ3つのアドバイス
ここでは、実際に長野県に移住をした私から、これから長野県で田舎暮らしをしたいと考えている方に向けて3つアドバイスをしたいと思います。
長野県だけに限らず、移住を検討している方にとってはどれも重要なことだと思うので、ぜひ参考にしてください。
1.移住前に相談できる人を作る
知り合いがまったくいない場所に移住するのは、やはり不安なもの…。
実際に移住する前に、相談できる人を作っておきましょう。
我が家のように、自治体の担当者に問い合わせてみるのも手です。
他にも、宿泊施設のスタッフや観光協会の方など、積極的に話してみるといいですね。
話しているなかで、地元の方しか知らない経験や情報を教えてもらえることもあります!
実際に移住した後も、困りごとが出てくるかもしれません。
そんなときにも相談できる人の存在は、心の支えになりますよ。
2.移住前に夏と冬を経験しておく
夏の長野県だけを経験して移住した結果、冬になって耐えられなくなった…という話はよくあります。
それほど、長野県は季節によってギャップが激しい地域です。
寒さはもちろん、積雪や光熱費の高さ、車の運転など、冬は生活すること自体、苦労することが多いのが現状…。
「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも、住みたい場所があれば、夏だけでなく冬の生活も体験してみることをおすすめします。
3.近所付き合いを大切にする
「田舎暮らしは、近所付き合いが面倒」とよく言われます。
確かに都市部に比べると、地域の行事に参加したり、ご近所さんと話したりする機会も多いです。
最初は萎縮してしまう人もいると思いますが、いざ飛びこんでみると意外に楽しいですよ。
といっても過度に干渉するのではなく、「会ったときには挨拶をする」「助けてもらったらお礼をする」「行事に参加できないときは連絡する」など、当たり前のことをしていれば大丈夫です。
最後に…。「それでも田舎暮らしを選んでよかった!」
いかがでしたか?
田舎暮らしには大変なこともたくさんありますが、それを上回るほどの魅力があります。
豊かな自然の中で過ごす生活に、我が家は大満足しています。
以上、神戸から長野県の田舎へ移住した我が家の体験談をお伝えしました。
一度しかない人生。
移住に興味があるなら、まずは一歩、踏み出してみてくださいね。