TOP移住のやり方今こそ「家族で地方移住」!人気の地方移住のメリットやデメリットをご紹介

    今こそ「家族で地方移住」!人気の地方移住のメリットやデメリットをご紹介

    「移住」という言葉を聞くと「定年を迎えたシニア世代が、第二の人生を新しい土地でゆったりと過ごす」というイメージがありませんか?

    そのような地方移住のニーズは以前からありましたが、最近では様々な目標を描いて移住を検討するあらゆる年代の人が増えてきました。

    2020年から始まった新型コロナウイルス感染症の発生によって、私たちの日常は一変しました。

    ロックダウンや緊急事態宣言で外出制限などの行動規制が実施され、多くの人々の働き方や生き方そのものに影響が及びました。

    その一方で、本来の勤務場所から離れて自宅などで仕事を行うリモートスタイルが急速に普及した結果、都会を離れ地方へ移住を考える人が多くなったと言われています。

    新型コロナウイルス感染症の悪化が影響したとみられる関東圏の人口流出は、リモートワークを取り入れた働き方の浸透と深く関係しているそうです。

    リモートワークが普及したことによって「自分の好きな土地に住みながら、自分の仕事をする」という働き方を選ぶ人や、ライフスタイルそのものを刷新できるチャンスと捉えて「地方移住」について調べ始めた人は多いのではないでしょうか。

    そこで今回は、地方移住を意識している子育てファミリー向けに、田舎暮らしのメリット・デメリットについて紹介したいと思います。

    1. 家族で地方移住体験談

    静岡県のとある町へ移住したのは、長男が4歳、長女が1歳の頃でした。

    生まれも育ちも東京の筆者ですが、長男が成長するにつれて都会で生活するよりも自然あふれる環境の中で子育てをしたいと考えるようになりました。

    そして、東日本大震災をきっかけに、家族4人の田舎暮らしが始まりました。

    夫が小学校から高校卒業までを過ごした馴染みのある土地だったことが大きな理由となって移住しましたが、夫の両親もすでに東京へ転居しており頼れる親戚や知り合いがいない状態でしたので、東京まで在来線と新幹線を使って2時間程度で行ける利便性や距離感は安心材料の1つでした。

    また、応援しているサッカーチームの試合の観戦に何度も訪れていて少しは町の様子を知っていたので抵抗感少なく移住に踏み切ることができました。

    私たちが暮らしているエリアは、在来線の駅から車で10分ほど。

    重要無形民俗文化財のお祭りで有名な神社を中心に発展した古い住民と新しい住民が混ざり合う住宅街です。

    都会の住宅街と違いそれぞれの家屋が適度に離れているので、夜になると星空がきれいに見えて、澄んだ空気が身体に染みわたります。

    また、手つかずの森に囲まれている神社に隣接するわが家の庭にタヌキが遊びに来たり、春先のウグイスの声が鳴り響いたりする環境です。車で30分ほど南に行けば太平洋が広がり、北へ行けば里山が広がっている街に10年ほど暮らしています。

    さて、このような形で地方移住を経験している筆者ですが、都会から田舎へ移住してきて実際にどのようなメリットやデメリットを感じているのかをご紹介したいと思います。

    2. 地方移住のメリット

    移住を検討する人やご家族にはそれぞれの望みの生活スタイルや目的があって、それを実現するために地方移住という方法を検討しています。

    この記事では筆者が家族で地方移住をしてみて、実際に田舎で子育てする上でメリット5つをご紹介します。

    地方移住によって「自然豊かな環境で子どもを育てられる」

    いつでも何でも揃う便利な街、人々の賑わいや華やかな都会の生活から一変、日が暮れると月明りだけでは心もとなく懐中電灯を持たないと出歩けないような田舎での生活。

    東京の夜空では数えるほどしか見られなかった星が、こちらでは無数の星が見えてまるで毎日プラネタリウムを見ているようです。

    わが家にとってのカルチャーショックは、同じ日本なのにこうも違うのかという自然の姿でした。

    「四季折々の自然に触れながら子育てをしたい」というわが家の目的にぴったりの場所です。

    地方移住によって「生活費が抑えられる」

    地方移住によって「生活費が抑えられる」
    東京では間取り1LDK(50平米ほど)のマンションで家賃は15万円程度でしたが、こちらでは同じ広さの2DKタイプのアパートで6万円程度と半分以下になりました。

    こちらは車社会なので車が必須アイテムになります。車の維持費はかかりますが駐車場代は月額5,000円程度なので、東京23区内の駐車場代と比べると1/4程度です。

    駐車場代や住宅費が金額的には一番差の出るところなので、出費が抑えられたことでゆとりが生まれました。

    地方移住によって「新鮮な食材が手に入る」

    新鮮な食材が手に入る
    子どもが離乳食を始めた頃に、地域の育児講座で『身体を作るのは食べ物から』と教わりました。

    手の込んだ料理は作れませんが、素材の味を楽しみたくて旬の食材を使おうと東京ではスーパーで野菜や果物を購入していましたが、こちらでは生産者から新鮮な野菜や果物や魚などを直接購入することができます。

    その日の朝に収穫された新鮮な野菜や果物は素材そのものの味が濃く大変美味しくて、子ども達が自然と好き嫌いなく何でも食べられるようになりました。

    そして、お値段も1袋100円など安く手に入れることができるので家計にも助かっています。

    地方移住によって「カーライフを満喫できる」

    カーライフを満喫できる
    東京にいる頃は、どこへ行くのも下の子は抱っこかベビーカーに乗せて、上の子とは手をつないでお世話セットの入ったリュックを背負って移動していました。

    雨の日は出歩くのが辛く、公共交通機関を利用するときは肩身が狭い思いでしたし、子連れで外出するのは大変だなと常々感じていました。

    しかし、こちらでは乳幼児がいても車移動だけで日常的な用事をすべて済ませることができます。

    公共交通機関に乗らず、車に乗って移動できることは本当に快適です。車で買い物へ行くとまとめ買いできるので、買い物に必要な時間の節約になって他のことに時間を使うことができます。

    また、都市部では駐車料金が数千円もするなど高額になりますが、田舎では駐車場が無料完備されている施設が多く、高額な駐車料金や公共交通機関を利用した場合の家族分の交通費を気にしなくて良いのもポイントです。

    地方移住によって「自然が遊び場になる」

    自然が遊び場になる
    地域にもよりますが自然体験が気軽にできることも地方移住の大きな魅力です。

    筆者の住む地域では、車で30分ほど走ればシーカヤックやボートなどの海洋体験ができたり、広大な公園で遊んだり、河原でバーベキューをしたり、里山に整備された遊歩道で乳幼児と一緒にハイキングをしたりと自然が遊び場になるので、家族で健康的に遊ぶことができます。

    そして、自然の恵みを楽しむタケノコ掘りや田植え体験、野菜の収穫体験で知った野菜そのものの美味しさなど、子どもと一緒に様々なことを体験し学ぶことができます。

    メリットまとめ
    • 自然豊かな環境で子どもを育てられる
    • 生活費が抑えられる
    • 新鮮な食材が手に入る
    • カーライフを満喫できる
    • 自然が遊び場になる

    便利な都会の生活でしたが、子育てをするのには人混みや渋滞など少し忙しなく、慌ただしかった印象が今でも心に残っています。地方移住によって、のびのびと子どもを育てることができる環境を手に入れ、子どもとの生活がより豊かになりました。

    地方移住で手に入れた「夜になれば暗くなる」という当たり前の環境こそ、子どもを育てる上で大切だと強く実感しています。

    何よりも30分もドライブすれば海や山などの自然豊かなエリアへ遊びに行くことができ、足を延ばせば様々な観光スポットへ行くこともできるので、東京にいた時よりもずっと気軽に日帰り旅行を楽しみ、家族の思い出を1つ1つ増やしています。

    また、採れたて野菜や魚などの食材の本来の美味しさを知ってから「食」への意識が変わりました。新鮮で栄養価が高い野菜や果物を気軽に購入できる田舎暮らしで、健康的に暮らすことができています。

    私たちのような子育て世帯にとっては、自然豊かな環境で四季折々の自然を感じながら子育てすることで、親も子どもも自然に癒され、心穏やかに暮らしながら各々が持つ生命力や感性を高めていくことができます。

    そのような暮らしは、都会にはない田舎暮らしの最大のメリットと言えるでしょう。

    3. 地方移住のデメリット

    この記事では筆者が地方移住をして、10年間田舎で子育てする上でデメリットとして考えている点を4つご紹介します。

    子育て家族に多くのメリットがあることを述べてきた地方移住ですが、都市部と違う点や地方移住のデメリットを理解しておくことは検討する上で大切になります。

    「十人十色」という言葉のように、各自が望むライフスタイルによって印象が変わってくるものですので、以下に述べるデメリットは筆者個人の考えに基づくものとしてお読みください。

    仕事の選択肢が限られる

    生活していくためには収入源の確保が重要です。今の仕事を継続できるなら心配ありませんが、移住先で新たに仕事を探す場合は次のことを想定しておきましょう。

    地域の特性によっては職種によって募集が多くかかっている場合もありますが、一般的に地方では都市部と比べると求人数が少ないです。

    また、これまでのキャリアを生かした職種に就くことが困難な場合があることや、収入が下がるかもしれないことも想定しておきましょう。

    筆者の場合も東京で就いていた職種はこちらに存在していませんでした。

    もし子どもの預け先や病後児保育が必要になるようでしたら、地域によっては待機児童が多く都市部と変わらない場合もありますので注意が必要です。

    車社会なのでマイカーがないと不便

    交通網が発達した都市部と比べると、電車やバスの本数が少なく路線も限られていることに今でも不便を感じています。

    公共交通機関を利用できない場所に勤務先やスーパーや病院がある場合は、自動車を所有していないと生活することが難しくなってしまいます。

    また、子どもが大きくなれば習い事や塾の送迎が必要になるかもしれませんし、お友達の家が遠ければ下校後に遊ぶだけでも送迎が必要になります。

    もし自家用車を持たない生活を想定している場合は、住む場所を決めるときに利用できる公共交通機関の路線を確認したり、スーパーや病院など必要な施設が近くにあるか確認したりしておくと安心です。

    ですが、自家用車がない田舎暮らしは、移動や時間の制限を受けてしまいますので、可能であれば移住を機に車の所有を検討して予算を立ててみることをおすすめします。

    教育機関の数が少ない

    都市部と比べ地方都市はそもそも教育機関数が少なく、中高一貫校や大学まで併設されている私立校が圧倒的に少ないです。

    そのため、公立中学校から高等学校へ進学するパターンが大半になりますが、公立の小学校や中学校の通学区域が広く設定されていることも多く、子どもの足で通学に片道1時間かかるようなケースもよく耳にします。

    自然を求めるあまり僻地を選んでしまうと、子どもの数が少ないことで学校の統廃合を実施せざるを得ないケースもあります。小規模校や複式学級の学校もあるので、子どもがいる場合は入学予定校を事前に見学しておくと良いと思います。

    教育にこだわりがある人は、特色のある学校を決めてから移住先を検討することも1つの方法です。

    ご近所コミュニティが濃厚

    東京に住んでいるときにはなかったご近所付き合いが、田舎では重要になってくる場面が多く見られます。

    筆者の住む地域では、ご近所の10数世帯が「組」となって自治会に所属して地域の清掃活動や消防団活動、行事や祭典などに参加しています。

    人間関係は一概にデメリットとは言えませんが、ドライな関係性に慣れている場合には煩わしく感じる人もいるかもしれません。

    デメリットまとめ
    • 仕事の選択肢が限られる
    • 車社会なのでマイカーがないと不便
    • 教育機関の数が少ない
    • ご近所コミュニティが濃厚

    「自然豊かな環境にあこがれて地方移住をしてみたものの、実際に暮らしてみると後悔ばかりしてしまう」というような残念な結果にならないよう、移住先のリサーチは非常に重要です。

    生活の基盤である経済面も固めておきたいものですが、地域によっては就職フェアや企業合同就職説明会などが開催されていたり、移住希望者向けの職業体験も開催されていたりするので、まず仕事を決めてから移住先を探す方法もあります。

    また、各地で移住体験ツアーが開催されているので、可能であればぜひ実際に移住先を訪れてリアルな情報を集めることをおすすめします。

    その際には、自分の中の優先順位を決めて検討すると良いでしょう。

    移住先の慣習も地域によって様々なので、はじめは戸惑うこともあるかもしれませんが、実際に移住してみるとその土地へ新しく加わったメンバーとしてご近所付き合いに早めに慣れて、地域との信頼関係を構築していくことが移住を成功させる上で重要だと感じています。

    4. 最後に

    いかがでしたでしょうか?

    最近では私たちと同じように都会から移住してきたご家族や、都会での仕事を辞めて念願のパン屋として再スタートをしたご夫婦、リタイア後に自然を感じながらのびのびと暮らしたいと移住してきたご夫婦、趣味のサーフィンを楽しみながら田舎暮らしをしたいと移住してきた青年など、それぞれの希望を実現するために「地方移住」という手段を選択した知り合いが年々増えてきました。

    移住当初はいつかまた東京に戻るか別の場所へ移るつもりで賃貸のアパートで暮らしていました。

    しかし、いざ長男が小学校へ入学するのを前にしたとき、どこの小学校にしようかと各地の小学校を調べるうちにここの場所が最高なのではないかと思い至り、今ではこちらに家を建てて腰を据えて暮らしています。

    地方移住にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。「十人十色」の地方移住を成功させるためには、何を目的に移住という選択をするのか明確にさせておく必要があります。

    そして、短期的なものなのか長期的なものなのかにもよって選択肢が変わってくることでしょう。

    特に、子育て移住を成功さえるためには、子どもの成長を見据えた長期計画がポイントになってくると言えます。移住先を決める前にはぜひ現地を訪れてみてください。

    実際にその土地に出向いて、自分達の思い描く生活をイメージして検討してみることが成功への近道です。

    今なら給付金が最大100万円!超おトクな移住支援制度を紹介中!

    LINEでお問い合わせ
    移住先のお仕事紹介をしています。移住をご検討中の方、お気軽にご連絡ください。
    こちらの記事もおすすめ

    地方移住がよくわかるYouTube動画【22選】芸能人から番組公式、一般の方まで

    コロナ禍を経験したことで、都心から地方への移住を考える人は増加傾向にあります。 しかし地方移住はメリットばかりでなくデ...

    長野で若者が暮らすために必要な生活費は?初心者向け移住費用の見積もり方法

    長野県は自然豊かで食が美味しく、かつ都心へのアクセスも良いことから、移住先として国内最高クラスの人気を誇ります。 ...

    地方移住に興味を持ったら何から始めればいいの?

    「地方移住をしたいけど、何から始めればよいかわからない…」「興味はあるけど何をすればよいか分からない…」といった悩みをお...

    地方移住支援金制度って何?初心者向け制度解説

    ここ数年の社会状況によって、国民の生活意識や行動の変化とともに地方への関心が高まってきています。 テレワークやオン...