日本の首都、東京は世界有数の大都市で、多様な文化やエンターテイメント、ビジネスの中心地として魅力のある場所です。
地方移住が注目をあびている一方、東京に魅力を感じて移住を希望する方も一定にいます。
そこで、今回は、東京移住にメリットやデメリット、都内の家賃相場、生活費や交通手段など、移住の準備に必要な情報について解説していきます。
東京移住のメリット
まずはじめに、地方から東京へ移住した場合もメリットについて確認していきましょう。
- 仕事先や学校の選択肢が多い
- 給料が高い
- 利便性が高い
- 交通手段が多く便利
- 娯楽施設、遊び場が充実している
- 人との距離感が気にならない
1. 仕事先や学校の選択肢が多い
地方では仕事や学校の選択肢が少ないため、東京へ移住を希望する方もいるでしょう。
東京は他の地域より求人数が多く、職探しがしやすいのでビジネスチャンスも多い傾向です。東京の2023年3月3日時点の有効求人倍率は1.35倍で、全国的に見ても高い数値となっています。
2. 給料が高い
東京の平均給料は、他県よりも高くなっています。東京都の平均年収は約426万円で、月給にすると35万円程度です。都内で最も平均年収が高いのは、港区が約496万円、次いで千代田区が約494万円となっています。
正社員以外で働いた場合の平均時給は、アルバイト・パートで1,117円/派遣社員で1,627円となっています。
3. 利便性が高い
東京暮らしは利便性が高いメリットがあります。忙しい仕事帰りにコンビニやスーパーで買い物をしたり、簡易的に食事を済ませたりすることもできます。
また、女性の一人暮らしで駅周辺の地域に住んだ場合、利便性だけでなく夜道でトラブルに遭う確率も少なくなり安全性も確保できます。病院など医療施設もたくさんあり、23区の中で中央区、千代田区に医療機関が豊富にあります。
4. 交通手段が多く便利
田舎暮らしの場合マイカーがないと生活できない地域もありますが、東京の場合、車が無くても、電車、バス等の乗り継ぎが便利なので交通手段で困ることはありません。
東京は「2022年世界で最も優れた公共交通」として評価されています。運行本数の多さや定刻に出発する正確さは、他国と比較してもかなり優秀です。
5. 娯楽施設、遊び場が充実している
東京は、地方に比べると圧倒的に遊べる環境がたくさんあります。
遊園地、水族館、動物園、ショッピングモール、コンサートホールなどの娯楽施設や、最新の情報を提供するイベント、図書館、博物館、公園等の公共施設など、休日の遊び場所は豊富にあります。
6. 人との距離感が気にならない
人との距離感については、都会は希薄、田舎は濃厚と言われているのが一般的です。
東京の場合、人に干渉されないのが良いと感じる人もいれば、そうでない人もいるでしょう。その人その人の感覚による違いはありますが、東京暮らしは田舎ほど人付き合いが多くないので、人との距離感が丁度良いと感じる場合もあります。
東京移住のデメリット
地方から東京へ移住した場合もデメリットについて確認していきましょう。
- 家賃・物価が高い
- 人が多い
- 求人競争率が高い
- 誘惑が多い
- 自然が少ない
1. 家賃・物価が高い
東京は、生活コストがかかります。その中でも家賃や物価が地方よりも高い地域が多く、貯金をするのは難しい人もいるでしょう。
総務省【消費者物価地域差指数】によるデータでは、物価水準が最も高いのは東京都で(104.5)9年連続一位となっています。
2. 人が多い
東京で生活する場合は、毎日の通勤ラッシュは避けられない場合も多いでしょう。また、週末に出かけた場合、どこへ行っても人が多く、お店やレストランに並んで入ることも少なくありません。
人混みが苦手な人の場合、人が多いことでストレスを感じることもありますので、適度な気分転換ができると良いでしょう。
3. 求人競争率が高い
東京は仕事が豊富にあるので地方で就職するよりも仕事に就ける可能性も高くなりますが、良い会社ほど競争が激しくなります。また、豊富な仕事先の中には、ブラック企業も多くありますので注意が必要です。
4. 誘惑が多い
東京の生活は何かと誘惑が多く、その分出費も多くなってしまいがちです。気軽に出かけられる遊び場所も多く深夜営業の店も多いので、時間帯に限らず常に無駄遣いしたくなるような環境があります。
5. 自然が少ない
田舎に比べて自然が少ないので、子育ての方法は変わってくるでしょう。都内には緑にあふれた庭園や大きな公園もあり遊べるスポットは豊富にありますが、地方の大自然の中での子育てとは、また違った環境になります。
東京移住の前に準備しておくべきこと
地方から東京へ移住する際は、移住の目的を明確にしましょう。移住目的がなく勢いで行動をしてしまうと、もしイヤなことがあった場合にモチベーション低下に繋がってしまいます。
また、移住先の実態をおおよそ知っておくことも必要です。憧れや夢以外に、東京で暮らした場合にどんな変化が起こるのか?事前にわかっていた方がよいでしょう。
東京の生活費について
東京に移住した場合、収入に対してどれくらいの生活費がかかるのか?解説していきます。
東京の家賃相場
東京に移住する際は、選ぶ地域によっても家賃が違ってきます。
東京23区でワンルームを借りた場合の家賃相場で【高い/安い】ランキング5位までは以下の通りです。
家賃が高い順 | 賃料 | 家賃が安い順 | 賃料 | |
1 | 港区 | 10.9万円 | 葛飾区 | 5.6万円 |
2 | 千代田区 | 10.3万円 | 江戸川区 | 5.9万円 |
3 | 中央区 | 9.6万円 | 練馬区 | 6.3万円 |
4 | 渋谷区 | 9.5万円 | 足立区 | 6.4万円 |
5 | 目黒区 | 8.7万円 | 板橋区 | 6.5万円 |
東京23区以外でワンルームを借りた場合の家賃相場で【高い/安い】ランキング5位までは以下の通りです。
家賃が高い順 | 賃料 | 家賃が安い順 | 賃料 | |
1 | 武蔵野市 | 6.2万円 | 西多摩郡 | 2.9万円 |
2 | 三鷹市 | 6.0万円 | 青梅市 | 3.0万円 |
3 | 狛江市 | 5.5万円 | 福生市 | 3.5万円 |
4 | 小金井市 | 5.5万円 | 八王子市 | 3.6万円 |
5 | 調布市 | 5.5万円 | 羽村市 | 3.6万円 |
※参考元:SUUMO東京都の家賃相場・賃料相場情報によるデータ
東京の生活費
総務省の「2021年家計調査」によりますと、単身世帯の1ヶ月当たりの平均消費支出額は、以下の通りです。
- 大都市圏:13万3819円
- 関東地方:13万8311円
- 全国平均:13万2930円
東京都で一人暮らしをした場合、生活費は、住居費以外に約13万円〜14万円が必要だということが分かります。
東京に移住する地域によって家賃は異なりますが、生活費14万+住居費で、およそ20万円前後になります。
東京生活で節約するためのポイント
東京で生活する場合の節約ポイントについて、いくつか紹介しましょう。
- 自炊を心がけましょう。外食やコンビニ食を減らせば、食費は大幅に減らすことができます。
- スーパーの安売り日にまとめ買いするのも良いでしょう。肉類などの生ものは、冷凍保存がおすすめです。
- 生活にあった電気料金プランを選ぶと電気代の節約効果があります。
- 通信費を安くする方法として、格安SIMの利用がおすすめです。
- 都内通勤に自転車を利用することもできます。通勤ラッシュを避けることも可能です。
- 都内での家賃を抑えるためにシェアハウスの利用がおすすめです。キッチンやトイレなど共有部分とは別に部屋はプライベートを確保することができます。
東京へのアクセス方法
東京生活で利用できる公共交通機関について紹介していきましょう。
東京で利用できる公共交通機関
- 電車:JR、私鉄、地下鉄が利用できます。【交通こうつう系ICカード】を購入します。ICカードは、バスの乗車や、買い物時に電子マネーとして利用可能です。
- バス:路線バスルートはたくさんあり複雑に走っているので、バス会社のサイトなどで目的地を目安に情報収集しましょう。
- タクシー:午後10時から午前5時までは、「深夜料金」で高くなります。場所と時間を伝えてタクシーを呼ぶ場合は、専用アプリを利用できます。
通勤に便利な地域を選ぶ
東京に移住した場合、通勤するなら便利な場所を選びたい方も多いでしょう。
通勤に便利なエリアを選ぶポイントについていくつか確認しておきましょう。
- 電車通勤する場合、座って通勤したい方は始発駅に近いエリアを選ぶと良いでしょう。例えばJR山手線の始発駅は、大崎駅/池袋駅/田町駅。JR中央線は、中野駅/三鷹駅/八王子駅になります。
- 乗り入れや乗り換えが少ない路線にすると、家賃が安く抑えられるメリットがあります。西武新宿線は相互乗り入れがないので、路線エリアの物件は家賃相場が安い傾向です。
- 普段、電車通勤している場合、もし電車が止まっても、乗り換えできるバス路線ルートがある地域を選ぶと便利です。
- 毎日の通勤が長く続くように、駅までの距離が遠過ぎず、歩いて15分くらいがおすすめです。徒歩15分くらいのエリアは、駅近物件よりも家賃を抑えることができます。
東京の住居探しの方法
東京で住居を探す際は、以下のポイントを確認しましょう。
- 住居を探す前にまずは、生活費と家賃の上限を決めましょう。
- 家賃を決める際は、収入の2〜2.5割程度を目安に決めましょう。
- 学校や勤務先にアクセスのよい地域を選びましょう。
- 周辺環境や治安について調べておきましょう。
- 買い物できる場所や区役所、病院などの利便性を考えましょう。
- 物件の間取りや広さや設備などから検討しましょう。
- ウェブで検索して不動産会社に相談しましょう。
東京移住で仕事探しの方法
東京で仕事を探す方法は、求人情報サイトやハローワークを活用することができます。
東京には多数の求人情報サイトがあり、企業のウェブサイトにも採用情報が掲載されている場合もあります。また、自分のスキルや希望に合った求人情報を紹介会社に仲介してもらうこともできます。
他には、東京では多くのビジネスイベントやセミナーが開催されているので、イベントに参加して仕事の情報を得るのもおすすめです。
東京で就職するのが難しい理由
東京は日本の中心的な都市であるため、大学や専門学校からの就職希望者や地方からの移住者、外国人留学生など多くの人が集まっており、求職者どうしの競争が激しい傾向です。
また、東京で就職するには、一定の経験やスキルが求められる場合が多く、新卒者や未経験者が就職するのは難しいケースも多くなっています。
東京移住で就活を成功するためのコツ
まずは、適切な情報収集を行いましょう。東京の求人情報は非常に豊富な反面、情報が溢れているため適切な情報を選ぶ能力も必要となります。
求人情報サイトや就職エージェント、ハローワークなどから情報を集めて、自分に合った求人を見つけることが必要です。そのためには、自分のスキルや強み、将来のキャリアプランなどを明確にしておきましょう。
また、自分の興味のある業界のイベントやセミナーに参加して交流を持つことで、就職に繋げるチャンスをつかむことも可能です。
東京での生活に必要な手続き
では、東京に移住した後に必要な主な手続きについて確認しておきましょう。
チェックリストは以下の通りです。
- 住民票の転入届けを役所に提出する(税金や社会保険などの手続きのために必要)
- 健康保険の加入手続きをする
- 公共料金の申し込みをする(電気、水道、ガス)
- 銀行口座の開設する
- 銀行口座を利用して給与や家賃の支払いなどの手続きをする
- 免許証や保険証の住所変更手続きをする
東京都の移住支援制度
東京都内の移住支援制度については、市区によって異なります。支援内容は、主に住まいの給付金、子育て・出産の給付金が交付されています。
例えば、23区以外で青梅市の場合、空き家バンクの利用ができたり、武蔵野市ではマイホーム借上げ制度が利用できます。
まとめ
東京に住むことは、家賃や物価が高く貯金もできないのでコスパが悪いというイメージがありますが、暮らし方は人によって違いますので、東京移住でメリットを得ることも十分可能です。
東京で高い給料を得て便利な生活ができれば、収支のバランスもよく快適な生活もできるでしょう。
東京か田舎か?という選択を考えた場合、個人によって理想が違いますので、ご自分のライフスタイルに合わせて、東京移住について検討すると良いでしょう。
https://financial-field.com/household/entry-172275
https://ieagent.jp/blog/eria/tokyo-merit-11645
https://www.chisou.go.jp/iikamo/search/area13.html
https://suumo.jp/chintai/soba/tokyo/
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2021np/index.html
https://electrictoolboy.com/media/67093/
https://hataractive.jp/useful/788/
https://www.tohto-search.com/article/for-lessees/tenkyo/todokede/