「都会の喧騒とした雰囲気から抜け出して田舎でゆっくり農業がしたい!」
「若い人でも農業ができるのだろうか??」
「農業は地方でやっているイメージだけど、都会から来た若い私たちでもできるの??」
都会から離れ、田舎で農業を始めてみたいと思っている方は、こうした思いや悩みを抱いているかもしれません。
農業は、田舎で年配の方がやっているというイメージをお持ちの方は多いかと思います。
しかし近年では、若い方が新規就農や就職という形で農業へ挑戦したり、都会に住んでいる方々が地方へ移住して「農業をしたい!」と志す方が増えています。
農業と聞くと都会よりも地方で行われているイメージが強いかもしれません。
しかし現在は一昔前とは違い、最先端の技術が導入され、農業初心者でも挑戦しやすくなったこともあり、都会でも農業は行われています。
現代の農業は、細かく見ればメリットやデメリット等があるものの、技術の進歩も進んでおり、初心者のリスクも減ってきているのも事実です。
今回は、近年注目を集めている農業について、現在の状況や若者が農業を行うことのメリットや農業を行いながら地方移住を行えるのかなどを詳しくご紹介していきます。
現在の農業の状況
現在、農業をやっている方々の平均年齢は67歳と非常に高齢化しており、農業を辞める方が徐々に目立ってきています。
中でも山間部で農業を営む方が多く辞めており、農地が空いてきているのが現状です。
このように、農業を行う方々の年齢が高齢化してきているのに比例して、農業を辞める方々が徐々に増えてきています。
若者は都市部へ働きに出て戻ってこない、実の息子や娘が実家の農業を継いでくれない、後継者が居ないので結果的に農業を続けることができずに辞めてしまうということが起こっているのです。
また近年では、農業のみで生計を立てている「専業農家」の方々よりも、農業を行いながら別の仕事も持っている「兼業農家」の方々が増えてきています。
そのような状況になったのは、資材価格の高騰と製品価格の低迷などが原因です。
「原料は高騰し、製品は安い価格で販売されてしまう」という構図ができているため、農家の方々の中には、「作れば作るだけ赤字になってしまい、生計を立てるのが厳しい」という状況の方も少なくありません。
そんな厳しい状況の農業業界ですが、実は49歳以下の若手農家の割合は増加しています。
中でも、親からの経営継承や新規参入で農業を始める若者が増えてきており、若者の農業への参入も増えてきているのです。
農業人口の高齢化や後継者不足のような悪いことばかりが目立っていますが、若者の農業人口が伸びていたりと、これからの農業の成長に期待を持てる部分もたくさんあります。
若者が農業に挑戦するメリット3選
若者が農業に挑戦することはメリットがたくさんあると思いますが、今回は特に大きなメリットを3つご紹介します。
体を動かす仕事でストレスがかかりずらい
世の中には様々なお仕事がありますが、多くの方々がストレスを抱えながら働いているのではないでしょうか。
ストレス社会と言われるほどですから、これは仕方のないことなのかもしれません。
農業は、植物を育てて販売するのが仕事です。
そのため対人関係などが原因でストレスを受けることは少なく、日中は日光を浴びながら体を動かすことが多いためストレスも溜まりにくい仕事と言えます。
ただし、肉体労働が多いので健康的な体は必要です。
また、その日の作業の段取りを考えて、自分のペースで無理なく作業を行えるのも農業の魅力と言えるでしょう。
後継者が不足しているので貴重な人材価値がある
先述した通り、農業業界は後継者が不足しています。
中には、後継者がいないから農業を辞めてしまうというベテラン農家の方も少なくありません。
そのため若者の価値は非常に高く、農業業界では重宝されています。
特に力仕事を行う際には、若者が居ると非常に助かっているようです。
また、若者は覚えが早いことから、仕事をどんどん教えて現場監督のような役職を持たせることもあります。
このように、農業業界では若者の人材価値は非常に高く、前向きでやる気のある若者を歓迎する所が多くあるのです。
AIなどの最新技術を導入しているスマート農業に馴染みやすい
スマホやパソコン、テレビゲームなどが昔よりも身近なものとなっている現代。
もちろん個人差はあるかと思いますが、多くの方がスマホやパソコンを触ったことがあるのではないでしょうか。
これらのツールを日頃から使い慣れている現代の若者は、情報処理能力が高い傾向にあります。
そのため、若者の方が最新のAIや情報ツールを利用した「スマート農業」に馴染みやすいです。
近年では、ドローンなどのラジコン型作業機も登場しています。
若者の多くは、そのようなラジコン型作業機の扱いにも苦手意識を持つことがなく、作業もスムーズにこなせるのではないでしょうか。
このように、若者が農業に挑戦するメリットはたくさんあります。
現代では若者の農業への参入が増えてきており、今後もますます若者の活躍が期待されるでしょう。
農業をしながら地方移住をする方法3選
近年、脱サラ農業という言葉も見聞きする機会が増えてきました。
都会での生活を見直し、地方での生活をしながら農業を行うことを考えている方も少なくないでしょう。
では、実際に都会から地方へ移住して農業を行っている方々は、どのような方法で移住後農業を行っているのでしょうか。
地方へ移住して農業を行う際には様々な方法がありますが、今回は特に多いパターンを3つご紹介します。
地域おこし協力隊へ加入する
地域おこし協力隊とは、都市部から地方へと住民票を移し、その地域のPRや地域ブランドを高めていくための活動を行う組織のことです。
地域おこし協力隊に加入することで、その地域で農業に従事することができます。
地域の農業法人や農家から雇ってもらう
地域の農業法人や農家の方から雇ってもらうというのも一つの手です。
都市部から地方へ移住した方の中には、地域の農業法人へ就職し、その後独立したという方もいらっしゃいます。
一度、農業法人や農家の方から技術やノウハウを聞き、その後独立するというのも立派な農業の形だと思います。
しかし、勤め先の法人や農家の方々との信頼関係には注意が必要です。
勤めた後に辞めるというのは、雇う側からすれば技術を盗まれるのと同じこと。
勤め先を辞める際には、くれぐれもトラブルが起こらないように気を付けましょう。
支援制度を利用する
農業の問題点のなかでも、改善すべき大きな課題なのが「農業就業人口の減少」です。
そのため、各地方自治体は農業就業人口の増加に向けた様々な支援制度に取り組んでいます。
新規就農に向けて頑張っている方の中には、それらの支援制度を利用している方も多くいらっしゃいます。
農業の魅力3選
農業は、非常に魅力のある職業です。
時には大変な時もあるでしょう。
しかし、それらの大変な時を乗り越えてこそ、農業の魅力を感じるものです。
ここでは、農業の魅力をご紹介していきます。
苦労して育てた農作物を収穫する喜びを感じられる
農業の魅力は、何といっても収穫する際の喜びでしょう。
苦労して育てた野菜などの農作物を無事収穫し、出荷したり自分で食べたりすると、達成感と喜びを強く感じられるものです。
農業の醍醐味は、「食べ物を作る」ということにあります。
食べ物は、人間にが生きていくうえで無くてはならないものです。
そのような必要不可欠な物を作っているという責任感は、農業を行っている人でしか味わうことができません。
自然を感じながら仕事ができる
自然の中で仕事ができるのも、農業の魅力の一つです。
都会では人と人との距離感が近く、常に気を遣い、落ち着きません。
しかし、農業は自然に囲まれ、落ち着いた雰囲気で仕事ができる場合が多く、リラックスした状態で仕事ができます。
他の仕事では、なかなか味わえない体験ができるのも農業の魅力の一つです。
仕事が多岐にわたるのでやりがいがある
農業の仕事は多岐にわたり、非常に作業内容が多いのが特徴です。
しかし、それも農業の魅力と言えるでしょう。
一般的には、会社に勤め、会社員として働いていることがほとんどです。
しかし、農業は雇われない限りは自分が社長になるため、ある程度の裁量を自分で決めることができます。
自分で仕事内容を決められるのは、社長でない限りは行うことができません。
そのため農業は、他の仕事に比べてやりがいのある魅力的な仕事と言えるでしょう。
まとめ
今回は、近年注目を集めている農業についてご紹介してきました。
農業従事者の平均年齢が高齢化してきていたり、後継者がいないなどの様々な問題はありますが、農業には良い所がたくさんあるのです。
若者が農業を行うメリットも多くあり、近年では若者の農業への新規参入も増えてきています。
都会から田舎へ移住後も、農業初心者でも農業に新規参入できるよう行政も様々な支援制度を打ち出しているので、それらをうまく活用するとよいでしょう。
あなたも都会での生活を見直し、田舎でゆっくりと農業を行いながら生活してみませんか。
▼こちらの記事もおすすめ
田舎・地方で農業を始めたい人向け!自治体支援おすすめ5選
お試し移住できる地方4選【地方移住を体験】お得な移住支援制度も合わせてご紹介します